「ピアニストを撃て」(1960年) | ネコ人間のつぶやき

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 コロナ禍の影響で、おうちで映画をスクリーンで…とホームシアターにハマった方は多いのでは。僕もです。


Untitled Photo by bswise

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 ホームシアターは最高ですよね。


 誰にも気を遣わずに飲食を途中で好きに出来る。


 年齢には抗えずトイレが近くなりましたから、映画館だと途中の話が分からなくなります。


 もちろんホームシアターはそんな心配ない。


 元々新作をすぐに観たいという欲求がそれほど高くないのもあるから、僕にはホームシアター、合ってますね。


 ミニシアター系の作品をよく観ていますよ。


 今回ご紹介する「ピアニストを撃て」(1960年)は、ヌーヴェルヴァーグの巨匠フランソワ・トリュフォー監督のフィルムノワールです。


 うらぶれたカフェのピアノ弾き・シャルリ(シャルル・アズナヴール)。


 その正体は、エドゥアール・サローヤンという有名ピアニスト。


 過去に妻を悲劇的に失って絶望した彼は名前をシャルリと変えている。

 

 ある日、ヤクザ者の兄がシャルリの元に現れてトラブルに巻き込まれてしまう。

 

 店のウェイトレス・レナ(マリー・デュポワ)は、自信を失い鬱屈としたシャルリを気にしていていて、シャルリと一緒に逃亡することになる。

 

 シャルリがシャイなのは自分に全く自信がないから。

 

 そんな彼を気にする女性が現れるけども、彼女たちはなぜかシャルリのトラブルに巻き込まれてしまう。

 

 シャルリは「 僕の家系に悪い血が流れているんだ…」と考えざるを得ないくらいになるんです。

 

 鬱屈としたままのシャルリを気にする女性が再び現れる。

 

  あたかもデジャブ。または悲劇のループでしょうか?

 

  シャルリは悪人じゃないし、魔性でもないけども、女性達の運命を考えるとオム・ファタール的な男なのかもしれません。


 控えめな彼はかなり女性を惹きつける魅力があるんですね。


 そんなシャルリを演じたシャルル・アズナヴールの物悲しい雰囲気。


  そしてマリー・デュポワは美しい眼差しがとても印象的。 


 トリフォーらしいスタイリッシュな映像と、ちょいちょい合間にユーモアを挟み込む演出です。

 

 話がテンポ良く展開、時間が1時間20分なのもありがたいですね。

 

…最近二時間超えると、集中がキビシくなってきたのも年のせいか?