今回は異色の西部劇「アラスカ魂」(1960年)です。
1900年、ゴールド・ラッシュに沸くアラスカ。サム(ジョン・ウェイン)と相棒のジョージ(スチュワート・グレンジャー)、ジョージの弟ビリーは金鉱を掘り当てる。サムはジョージの婚約者ジェニーをアラスカに連れて来るためシアトルへ向かったが、ジェニーは既に結婚していた。・・・
"North To Alaska - 1960" Photo by pdwroswell
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ジョージはジェニーを早く呼べるように、とその一心で金鉱を探し、その間誘惑にも耐えて婚約者一筋を貫いた真面目な男。
そんなジョージが既にジェニーが裏切っていたと知ったらどうなるか・・・。
途方に暮れたサムは、エンジェルことミシェル・ボネ(キャプシーヌ)と出会い、彼女に“バカな考え”を提案してしまいます。
その“バカな考え”とは、ジョージのためにアラスカに来てほしい、と ミシェルに頼むこと。
ミシェルは、一目ぼれしたサムから一緒に来てくれ、と言われたと勘違いして、アラスカへの船にサムと乗り込んでしまうのです。
サムが他の男たちと違い、ミシェルに紳士的にふるまうので、彼女はサムを増々好きになるんですね。
ミシェルが船を降りる直前で真相を知った後も、色々あって金鉱の小屋に彼女がやって来る。
ジョージはすぐに、本人は認めないけどサムもミシェルを好きになっている、と気づくんです。
一方、イカサマ師のフランク(アーニー・コヴァックス)がサム達の金鉱を横取りしようと画策。
しかもこの男、かつてミシェルと関係があったんですね。
三角関係、いやそれ以上のややこしい男女の相関関係はどうなるのか?というコメディーなんです。
ミシェルを演じたキャプシーヌが美しすぎます。
"Capucine, in ''North to Alaska'' 1960" Photo by BJ Alias
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すぐに親友同士、他人と殴り合う男たち。で、お酒飲んで根に持たない。すこぶる単純な男という生物の性分がコミカルに描かれます。
ギャグやノリが「トムとジェリー」なんですよ。
本当に惚れた相手には不器用になるサムとミシェル。ステレオタイプな男女の描き方ですが、爽快なんですね。
オチもコメディらしくハッピーエンドです。
しかし男は単純です。やはり、女性の方が数段上手なんですよね。
その分、素直になればいい。それだけなのにね。ムズカシイわけです。
そんなサムをうまくのせてくれるのがミシェル。
単純な男たちですが、良いところはその分お互いにラクと言うことですね。まぁ、わかりやすくて良いという面もありますよね。