魂の解放と旅~「テルマ&ルイーズ」 | ネコ人間のつぶやき

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 今回はリドリー・スコット監督の名作ロードムービー「テルマ&ルイーズ」(1991)です。

 

"thelmaandlouise" Photo by mandyseyfang

source:

 

 ウェイトレスの独身女性ルイーズ(スーザン・サランドン)と専業主婦のテルマ(ジーナ・デイヴィス)はある週末車で旅に出る。


 しかし、途中の酒場で悪酔いしたテルマが店員のハーランに乱暴されかけ、ルイーズが銃でハーランを撃ってしまう。


 ここから二人の旅は逃避行となって…。



 ルイーズはしっかり者でテルマの姉的存在です。


 テルマは人が良いけどすぐ人を信用してしまう、脇の甘さがある女性。

 

 親友二人で旅をする目的は、ルイーズは退屈な毎日から、テルマは横暴な夫から逃れるためだったのです。

 

 しかし道中で二人が出会う男達が最悪なんですね。

 

 こういった連中に二人は今まで日常的に抑圧されてきたのです(警部のハルやルイーズの恋人ジミーのように、心から二人を気にする男性も登場しますが)。

 

 逃避行を続けるうちに二人は段々大胆になってゆき、今までの鬱憤を晴らすかのようになってゆきます。

 

 そしてルイーズは弱音を吐露して泣ける女性に、テルマは強気な楽観主義者に変化するのです。

 

"Female Action Heros Thelma and Louise 24" Photo by pixelsniper

source: https://flic.kr/p/ashbpj

 

 この物語は悲劇的です。


 が、どこか爽快なのは、二人の絆と心意気から崇高にさえ思えるから。

 

 抑圧された魂。それは常に「解き放たれて自由になりたい」と疼き苦しんでいるのです。

 

 ルイーズとテルマは自分たちの魂を解放したわけで、それが彼女たちの旅の本質だったのですね。

 

 ラストはアメリカン・ニューシネマの終わり方です。


 テルマとルイーズは、男性による理不尽な暴行に抵抗、男性が支配する体制に抗うのですが、逃げ切れない。

 

 公開時は90年代の頭。時代がまだ彼女たちがハッピーエンド出来ることを許していなかったのかもしれません。

 

 

 

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