この世でもっとも黒く邪悪な絵
決して観てはいけない
“絶対的な黒”とは…
 

その絵は、江戸時代に日本の画家が描いたものであり、

今はフランスのルーヴル美術館にあるという…

 




その絵を求めて特殊能力“ヘブンズ・ドア”をもつ漫画家・岸辺露伴は、ルーヴルに向かう。

ヘブンズ・ドアとは、相手の生い立ちや心の中にあるものを文字化して読み取る能力。

 




フロイトは、人間にはエロス(生への欲動)とともに、

タナトス(死への欲動)があるという…

抑えきれない“怖いもの見たさ”の衝動

私もこの映画のもつ、タナトス的、破壊的な誘惑に引き込まれてしまった~~~
 

アングルにこだわった美しい画面構成。

画面の背景や細部にもさまざまなこだわりが隠されている。

 



それらを読み解くのも結構おもしろい…
 

そして、露伴はルーヴルの奥まった一室に潜入~~~

最も邪悪な黒い絵の正体が次第に明らかに…

 



それは人間の根源的な罪を表現したものらしい…

ただ、神からの離反という西洋的な罪意識ではなくて、

先祖の悪しき因縁、

輪廻転生でのカルマ…

人の心の奥深くに蠢くもの。


江戸の絵描き山村仁左衛門とは何者???
 

主人公の露伴という名前は、文豪幸田露伴と関係するのか…

バディ役の泉京香も泉鏡花を連想させる…
 

すべての光を吸収してしまう、究極の黒の正体とは・・・・・

最も黒いものが分かれば、本当の光も分かるのかも…

直感的にそんな感じが…

奥深いサスペンスの傑作。