アンドリュー・ワイエス(1917-2009)の絵には、窓や扉など「境界」を示すモティーフがたびたび表れます。
20世紀のアメリカは、物質的な繁栄を極め超大国となりました。
しかしながら、ワイエスが描くアメリカは、人気の少ない地方の田園風景~~~
日本的な “もののあわれ” や “侘び寂び” の世界に通じるものもあるのかもしれませんが…
うーん…やはりまた違うような…
ワイエスの作品全体に感じるのは、大陸的なドライな風~~~
ワイエスが30年間描き続けたのはメイン州の “オルソンハウス”
メイン州はカナダとの国境と大西洋に接し、冬は寒さが厳しい鄙びた土地柄…
海岸近くの一軒家には、オルソン家の脚の不自由な姉クリスティーナと寡黙な弟アルヴァロがひっそりと住んでいました。
窓越しに距離を置いて、静かにただ見つめるようにクリスティーナの影を描く筆致。
全般的に色彩の少ないワイエスの絵ですが、印象的な赤いゼラニウムの花…
その画面の中にふと永遠なるものが見えるような…
マインドフルネス瞑想、そして、そのベースとなっているヴィパッサナー瞑想にも通じるような…
ワイエスの絵画には、AIが急速に台頭する現代社会の中で “人間とは何か” という問いへのヒントがあるのかもしれないと直感しました。







