カール・ロジャーズはカウンセリングの神様といわれる臨床心理家です。
戦後になってから日本でもカウンセリングが広まりましたが、当時のカウンセリングはカール・ロジャーズが創始したクライアント中心療法と呼ばれるものが主流でした。今でもカール・ロジャーズの理論は日本のカウンセリング界全体に大きな影響を与えています。
クライアント中心療法は非支持療法とも呼ばれ、カウンセラーはクライアントに対してアドバイスや提案といったことをせずにひたすら共感的な姿勢をもって傾聴することで、クライアントの心は整理され、問題にたいする答えに自ずから気づくことができるという考え方に基づいています。つまり、クライアントの内面的な回復力、自然治癒力といったものにフォーカスを当てたカウンセリングスタイルなのです。
ただ、重篤なトラウマをもった人は、内面的な回復力が衰えていますので、クライアント中心療法に基づいたカウンセリングではなかなか効果があがらないものなのです。
当相談室ではクライアント中心療法のスピリットを受け継いでクライアントの主体性を重視しつつも、カウンセラーが主導の積極的でスピーディなトラウマ治療を行っています。