Connect 4
ピピッ!ピピッ!うるさく部屋に響く目覚まし時計をバンッ!と思いっきり叩きつけ止めた。「結局…寝れなかった…。」昨日の夜の出来事が頭をぐるぐると回ったせいで、寝返りを打つばかりだったのだ。一つ小さくため息をついた。そういや、あの制服のバッジ、赤色だったな。ってことは、私のひとつ上…。「…今日確かめてみるか。」*****「柊先輩が?」さっそく学校に着いて翠に昨日の話を言うと、さっきまで眠そうだった翠の顔がイキイキとし始めた。「うん。知ってるの?」「知ってるもなにも、成績優秀、容姿端麗、まさに王子様的存在で、女子からの圧倒的人気を誇る 柊 怜 だよ!」ずいっと身を乗り出しながら言ってきた。「そ、そうなの?」「そうだよ!あ、あとで2年の教室見に行ってくる?」「うん、行く!」一体昨日のあれはなんだったのか聞いてこなきゃ。*****全ての授業が終わり、私たちは柊ガール達(柊先輩のファンのこと)に先を越される前に慌てて教室を出た。「2−2…。あ、あったあそこだ!」私はそう叫び、急いで教室へ向かう。そして、教室の前に着き、少し深呼吸をした。「大丈夫?」翠が深呼吸をしている私に言った。「うん。」よし、行くぞ!「失礼しま、うわ!」戸を開けた瞬間、ものすごい勢いで顔面をぶつけてしまった。人?「す、すみません!」慌てて頭をさげると、「…邪魔。」上から冷たく言い放たれた。この声は…。私はすぐ声が聞こえた方に顔を上げた。「柊…先輩!」私は口をあんぐり開けて先輩の顔を見た。あの時の先輩だ。「何か用?」出会った時と同じ言葉をかけられた。「いや、あの!昨日のことを…!」と、言おうとした瞬間。「柊センパーイ!!!!」柊ガールズの波に押しつぶされてしまった。「うわっ!ちょっ!」た、倒れる…!目をつぶって衝撃を待ったが、一向に来なかった。なんと…「危ないな。バランスってものないわけ。」先輩の腕に助けられていたのだった。「あーーーーーーーーっ!!!!」柊ガールズたちは騒然とし、私は先輩にお礼にもならないお礼を言って、慌ててその場を立ち去った。「…軽いな。」