Real Yellow Monkey -3ページ目

Real Yellow Monkey

書評、音楽評、映画評、SS、雑記、その他

Rule/Ja Rule
¥1,282
Amazon.co.jp

前作「Blood In My Eye」のハードコア路線から一転、メロウな売れ線ナンバーが並んでるんだな。

Ja Ruleは、メロウ路線の方が全然ずっとずっと良いわ。

Ja Ruleのダミ声とメロウなR&Bは何故か相性が良いんだわ。


昔は、90年代の売れ線R&BやHIPHOPは意識的に避けていたけど、最近はわりとOKで、寧ろ90年代の理解しやすい音楽性の方が良いんじゃないかなー、と思ってるわ。

まぁ、このアルバムは2004年だけど、ゼロ年代の音楽も後半に入るまでは良かったんだな。

ゼロ年代後半以降は、極端に分りやすいか存在感が薄い音楽が増えていった印象。


このアルバムも最近のR&B、HIPHOPに有りがちなゴリゴリした感じは少なく、シックでありギャングスタでもあり、それらが良いバランスで混じり合っている。

R.KELLYとASHANTIが参加している「WONDERFUL」や、FAT JOEとJADAKISSが参加している「NEW YORK」がとりあえず推しかな。


Another Level/Blackstreet
¥887
Amazon.co.jp

実質、GUYのアルバムよりは、BLACKSTREETの方が聴きやすいし、繰り返し聴いているかな。

このアルバムは、全体的に如何にも90年代の定型的なバラードが多いんだけど、ドゥープ感が凄いし飽きる事が無いわ。

DREが参加している3曲目「NO DIGGITY」、グランドマスター・フラッシュをサンプリングした4曲目「FIX」が特にカッコ良いな。

以降は、泣きのバラードが連発する展開で秋の季節にピッタリだわ。

歌もコーラスも激ウマですな。

昔はこういう系統のR&Bがあまり得意では無かったけど、嗜好は変わるもんですな。

まぁ、今でも甘口よりは辛口派だけどね。


90年代R&B、HIPHOPは地味ながらも明確なコンセプトに基づいて作られていたし、地に足が着いた方向性を示していたと思うわ。

しかし、00年代以降はビジネス要素が強まり、流行に踊らされ不必要な音楽性を取り入れたりして、散漫になっていった印象があるな。

現代では、再度90年代のように制作するのは実際には無理だろうけどね。

まぁ過去の音楽に惹かれるのは、そこに今も通ずる普遍性があるからで、センチメンタルに浸ってるわけではないのだな。

BLACKSTREETも然り。

Surfing on Sine Waves (WARPCD7)/Polygon Window
¥1,416
Amazon.co.jp

新作が出ました、Aphex Twin。AFX路線では無い方が好みだけど、結構良かったんじゃないでしょうか。

まぁ、安定した出来だと思うわ。


これは、Aphex Twin の中で、個人的には3番目に好きなアルバム。

初期が好きなので、1~2位は、SAW1、2になる。


コーンウォール一派に共通した陰鬱で幻想的な世界観・・・。改めて聴き直すと、また良いですな。

最初に買った時は、90年代後半なので古臭く感じてイマイチだったけどね。

丁度、時代サイクル的にも90年代前半の音は新鮮に聴こえるし、マッチしてるのかもね。

Richard D.James以降のアルバムはインパクトはあるけど、今、繰り返し聴きたい感じでは無いかな。


90年代前半では、テクノ・クラシックとして割と重要な位置付けとなる作品だと思うわ。
音質もエレクトロニカ以降の繊細さは無いけれど、アナログの質感があって良いわ。



クレイジーセクシークール/TLC
¥1,944
Amazon.co.jp

90年代、黒音はそんなに関心無かった為、今更ながら聴くとクォリティ高いなと。

テディ・ライリーは、ミドルテンポのファンク・フレイヴァーの入った音楽を、「DOWN LOW(ダウン・ロウ)」と命名したが、ダウン・ロウな曲がこのアルバムには満載されているんだな。

私がヒップホップに目覚めたのもG-FUNKだし、この辺のファンク要素が入った音楽はツボに入り易いんだな。


前半にヒット曲が並んでいる為、後半の楽曲が弱く感じられるが、コントのような「Sexy(Interlude)」やG-RAPのようにシュールな黒人社会の現状を歌った「Sumthin' Wicked This Way Comes」も収録されているので、全体的に充実しているな。

その後のTLCのアルバム2作もまぁまぁ良いんだけど、やはり、このアルバムが特にお薦めですな。



In the Jungle Groove/Polydor / Umgd
¥1,422
Amazon.co.jp

ネームバリューのあるJBだが、ファンクの範疇ではいまいち良さが分かりにくい処があるんじゃないかと。

しかし、このアルバムは誰もが聴いて一発で気に入るんじゃないか?という位に完成度が高いんだな。
まぁ編集版なので当然良い曲ばかり並んでいるし、入口としては丁度良い。

また、ベスト盤よりもこちらの方が曲数が少なく一曲の尺が長いので、よりファンクを堪能出来る筈。


曲順もなかなか良くて、ハイテンションな「It's A New Day」でスタートし、ブレイクビーツのような「Funkey Drummer」に流れる辺りは、思わず身体が反応するわ。

「Soul Power」や「Hot Pants」なども入っていて、選曲的にも概ね満足ですな。

ベタと言えばベタなアルバムだけど、全然、飽きが来ないし、リピート回数も結構多いし、わりとお勧め。