水沢競馬場のホルモンよ永遠に | 地方競馬に行かなくちゃ!

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主に地方競馬のことを書きます。

<前回のあらすじ>

11月23日、私は千葉県の自宅を出発し、新幹線に乗り遅れたり新幹線のキップを買い間違えたりしながら、どうにか山形県の上山市に到着。ニュートラックかみのやま、上山競馬場の跡地をめぐり、上山城で企画展「上山競馬のあゆみ」を見て温泉につかり、仙台で牛タンを食い損ねて一ノ関に宿泊したのだった…。

 

そしてここから今回です。

翌朝の8時半頃、私は東北本線の一ノ関駅にいました。

 

駅の売店で、気仙沼ふかひれスープを発見!

これ好きなんですよねー。

水でのばして加熱して卵を溶くだけでできるやつで、3袋で1,000円ちょっとというお手頃価格ですが、なかなかうまいんです。

これは「リアスの国から」という会社の製品ですが、「気仙沼ほてい」の製品もあります。各社に気をつかって大変なんすからもう…、宣伝料ください!

 

それはともかく…、一ノ関から目的地の水沢までは東北本線でわずか5駅で、普通列車でも20分余りだから、もうすぐそこです。

ちなみに、一ノ関から2つ目の駅が平泉です。世界遺産の平泉ですよ!

で、3つ目の駅が前沢。前沢牛の前沢ですよ!

なんか豪華な感じの駅名が続いたので得した気分になりましたが、通っただけだし、前沢牛が食えたわけじゃないし、実際には何も得してないですね…。

 

9時22分に水沢駅に着きまして、駅東口から出る競馬場行きの無料バスが9時35分発なので、乗り継ぎはバッチリ。ナイス無料バス!

というわけで…、

 

5年ぶりに、

 

きました!

砂地のパドックに手書きの掲示板。水沢ですねー。

 

こうしてモノクロにしたら…、

昭和40年代の競馬場の写真ですといわれたら、信じる人もいるかもしれません。

まー、それはいいすぎかもしれませんが、そのあたりの時代の面影を一番よくとどめている競馬場とはいえるでしょう。

 

水沢のお馬さんたちは…、

ここから入ってきて…、

 

ここから出て行って…、

 

がんばってお仕事して…、

 

ここから帰っていきます。イッツ・ベリー・シンプル!

 

競馬場から見える山々。

向こう正面のすぐむこうには、北上川が流れています。

そして空気がいい!

 

こんなところで走れるお馬さんたちは幸せかもしれないですねー。

本人たちがどう思っているかは知らんけど…。

ま、仕事が終わったら汗を流して、ゆっくり休んでください。

 

そういえば、場内に入ってくるときに、入り口でキップを受け取る係の女性に「ひさしぶりだねー」なんて、うれしそうに話しかけている人がいました。

本来なら、盛岡開催が8週続いた後で、11月10日から水沢開催になる予定でしたが、ご存じのように、岩手競馬の所属馬から禁止薬物が再三にわたり検出された問題を受けて、水沢競馬は2週にわたって開催中止となっていました。

だから、さっきのお客さんの「ひさしぶりだねー」には、「開催できてよかったね」の意味もこめられていたのでしょう。

 

 ◆    ◆    ◆

 

スタンドでレースの写真を撮ってたら、手持ちのテレビカメラを持った男性が、

「さっきもパドックで写真撮ってましたよね。写真好きなんですか?」と話しかけてきました。なんと、岩手めんこいテレビの取材の方でした。

私が写真を撮っているところを撮らせてもらってもよいか?とおっしゃるので、まーそれくらいはいいかと思ってOKしました。

「再開初日から駆け付けた、こんな熱心なファンもいた」という感じの映像を撮りたいわけでしょうな。

 

しかし、その後で二言三言話しているうちに、私がはるばる千葉からきたことなどを知るや、

撮影だけでなく、インタビューもしたいとおっしゃる…。

カメラの前で話すことなんて苦手なのですが、岩手競馬のためなら!と引き受けました。

そういうわけで、その日だか翌日だかの岩手めんこいテレビのニュースで、私がしゃべっているところが放送されたかもしれません。

 

ここで、放送をご覧になれなかった方のために、インタビューの内容を再現してみましょう。

 

――今日はどちらからいらっしゃましたか?

千葉県からきました。

――それは遠くから…。岩手の競馬場はどうですか?

空気はいいし、すばらしい環境ですね。こんな競馬場で競馬を楽しめるのは最高です。

――岩手競馬が今日から再開されたことはご存じですよね?

ええ、実は少し前にくる予定だったんですが、開催が中止になってしまい…、再開されたらぜひすぐにきたいと思っていました。

――競馬が再開されたことについてはどのようにお考えですか?

今起きている問題は問題として、もちろん解決しなければならないと思いますが、開催中止が長引いてしまうとたくさんの関係者の方が困ることになりますから、再開されたことはとてもよかったと思います。

――最後に、これからの岩手競馬にどんなことを期待しますか?

私のように遠方にいる者は、こうして現地に足を運ぶことはなかなかできませんが、今はネットで中継もされ、馬券も買えるので、全国の地方競馬ファンが岩手競馬に注目しています。全国の皆さんが手に汗を握るような、熱いレースを見せてくれることを期待したいですね。

 

とまあ、こんな感じのことを…、しゃべってみたかったですねー。

私のようなドシロートが、何の準備もしていないのに急にテレビカメラを向けられて、言いたいことをきちんとまとめて言えるわけがないじゃないですか!

そんなことができたら、今頃はスターになってます。

 

実際には、↑の10分の1くらいの内容をモゾモゾとしゃべって、そのうちの比較的ましな部分がひとこと、ふたこと使われたかどうか…というところでしょう。

ですから、岩手めんこいテレビをご覧になった方々には、本当は私は↑のようなことを言いたかったんだよー!と申し上げたい。

ま、私のインタビューが完全にボツになり、1秒も放送されなかった可能性もあるわけですが…。

 

 ◆    ◆    ◆

 

それはさておき…、

馬券のほうは、1Rで単複勝負したメイクミーラフが3着で複勝3.3倍と、すべりだしはまあまあだったんですが、その後がさっぱり…

 

9Rでようやく馬単と単勝が取れた…。

1本かぶりの人気だった10番のフルネスが2着なので、そこそこつくと思ったんですが…、

単勝10倍、馬単20倍くらいついて、これだけでもうこの日はプラスになるくらいのつもりでいましたが、実際は6.5倍と14倍…。

私が買ったときは確かに、単勝は10倍以上ついてたんですが、パドック解説の人がサンノゼを推してたから売れちゃったのかもしれません。

 

結局、この日はトータルで7,000円くらいのマイナスでした。まあ、私にしては軽傷ですんだといえましょうか…。

旅先で大負けすると、旅費とのダブルパンチになるので激痛ですからねー。

 

 ◆    ◆    ◆

 

ところで…、

 

8Rにでてきたこの馬、名古屋で長く活躍していたアップアンカーでした!

岩手に移籍していたとは知らなんだ。

 


鞍上は阿部英俊騎手。

 

単勝買いましたが4着…。しかし、最後方からの追い込みで、元気なところを見せてくれました。

岩手移籍後はC1でひとつ勝って、B2で3着、4着ときてますから、このクラスでも十分やれるということですね。来年は9歳ですが、まだまだいけそうです。

 

 ◆    ◆    ◆

 

さて、水沢競馬場といえば、忘れてはならないものが…、

 

ホルモン!

いわゆるもつ煮込みですが、当地では単に「ホルモン」と称されています。

 

2皿買って、持参したタッパーに1.5皿分くらい詰めて持ち帰りました。残りを現地で食べましたがうまー!

もつ以外の具はこんにゃくとねぎだけの、特に変わったところはないもつ煮込みなんですが、完成度が高いんでしょうね。

もつ煮込みはとても手間がかかる料理なので、おそらくその手間のかけ方で差がつくのでしょう。

 

こういう感じの味のもつ煮込みって、昔はもっといろんなところで、たとえば場外馬券売り場の近くの食堂なんかで普通に食べられたよなーと思うんですが、最近は割とめずらしくなっている気がします。

もつ煮込みといえば、南関の競馬場では川崎の志ら井、船橋の田久保が絶品だと思いますが、水沢食堂のホルモンも負けてないですね。

 

しかし、前回きたときもそうでしたが、水沢競馬場の食堂は店仕舞いが早い!

とくに、2つある食堂のうち水沢食堂のほうが早仕舞いする傾向があるようです。

メインレースの発走前にはもう、完全に閉まってますから…。ホルモンを食べたい方は要注意です。

 

 ◆    ◆    ◆

 

そういうわけで、1Rから最終12Rまでたっぷり遊びましたが、ついに別れのときが…、

 

なごり惜しい…

次の日の日曜も、月曜も、できれば居残って勝負したいところでしたが、日曜に地元で用事があったので帰らなければなりませんでした。

 

毎回気になるが、開いてるところは見たことがない食堂ダービー。

 

帰りは、新幹線に乗るために水沢江刺の駅まで歩きました。2~3キロくらいですかね。

在来線の水沢駅までは無料バスがあるんですが、競馬場から見て反対側にある水沢江刺駅に行くバスはないのです。

競馬場からタクシーを呼んで帰る人も結構いるようですが、私は負けた身なので…

 

厩舎地区のあたりを歩いていたら、リンゴ園があった。

 

北上川の橋を渡る。

 

古い橋のようで、トラスの部分はだいぶん老朽化しているようでした。

 

上流側に新しい橋がつくられる模様。

この川をずっとさかのぼっていくと、盛岡に着くんですよね。で、盛岡には盛岡競馬場があると。

 

場内の水沢食堂じゃないほうの食堂(丸大食堂)で買ってきた焼き鳥を、新幹線の中で食べた。

このドでかい焼き鳥は、盛岡競馬場ではジャンボ焼き鳥と命名されていたはずですが、水沢の食堂では単に「ヤキトリ」。

知らない人が「ヤキトリください」と注文して、いきなりこれがでてきたら驚くと思うけど。

ホルモンは単にホルモン、ヤキトリは単にヤキトリと、あくまでシンプルを貫くのが水沢競馬場の流儀のようでした。

 

このように天井付近に配管がむきだしになっている建物は今は少なくなりましたが、世の中にはこれが好きでたまらない人がいるらしいんですよねー。

大井の旧2号・3号スタンドもこんな感じでしたね。

 

マニアのためにおまけ。

 

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そして…、帰宅してから気づいたのですが…、

地方競馬めぐりのスタンプラリーのスタンプを押してくるのを忘れた!

台紙はちゃんと持って行ってたのに。

 

たかがスタンプだけど、また押しに行けばいいや、と割り切るにはあまりにも遠い距離です。

馬券なら絶対買い忘れることはないから、馬券ラリーにしてほしかったなー。

 

しかし…、これでまた水沢に行く理由ができた、と考えるほうがいいのかもしれません。

 

 ◆    ◆    ◆