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大きな独り言

妻、母、女、人間としての記録と人間観察日記 in アメリカ

隣人パパ友のマイクは
以前も何度か記事にした通り
都市部の貧困地区出身で
家族親戚がほぼヘロイン中毒の中
初めて大学に行ったという
経歴の黒人男性。


彼は大学に行くような年齢になるまで
一度も、都市の中心部に
足を踏み入れたことすら
なかったそう。



つまり、こういうこと。


私が住んでいる州の
一番の大都市が東京だとして

ビジネスの中心地が中央区、
ショッピングや若者が集う街が
港区や渋谷区だとすると
距離的には、マイクの地元は
板橋区あたりにある。

板橋区から港区は【生活圏内】
ではなくても
数十分あれば行ける距離で、
多くの人が通学や通勤をする圏内。


板橋区に住む人が大人になるまで
東京タワーのそばや
渋谷の繁華街に行ったことも無く
最寄り駅の改札の入り口さえどこにあるか
知らない。


それがどれだけ【不自然】な現象か
想像してみてほしい。


マイクも、マイクの家族も、
こんなにすぐ側に住んでいるのに
大人になるまで
都市の中心地に行ったことが
なかったのである。


彼らの生活圏は狭い。
その小さい区域が彼らの知っている
全世界であり、そこでは
ギャングとドラッグと銃暴力で
一日が始まり、終わる。


そこに暮らす人々には
その区域外に行く理由が
全く無いのである。


そんな【穴】に生まれた人間が、
スタバのラテをソイミルクで
オーダーするような価値観や生活を
するようになるには
相当な努力と運が必要だ。


幸運にも、マイクは
穴から這い上がった。




マイクの奥さんは白人で、
穴から這い上がることがなければ
出会うことのなかった相手である。


二人は大学で出会い、
もう20年も一緒にいる。


4人の子供がいて、
一番上の娘はマイクが
クリスマスに買った
LOLドールハウスに夢中だ。


マイクの奥さんは
同じ州のど田舎出身で
白人が100%という村の
プロテスタント系教会の
牧師の娘である。


マイクは、この20年間

良いボーイフレンド→卒業→
良い仕事→結婚→良い夫→良い父親

この道を一歩も外さず歩んできた。


それでも、奥さんの家族はマイクのことを
Nワードで呼ぶのである。
いまだに。


奥さんは、もう諦めて、
マイクは二度と奥さんの実家に
足を踏み入れないということで
最終的な決着をつけた。


マイクの家族はマイクの家族で、
成功したマイクを妬み、
ヘロインに使う金を無心してきては
断ると銃を突きつけられるという
ドラマを何回か経験したマイクはとうとう
家族との縁を半分以上切ってしまった。


黒人と白人が結婚するという事は
場合によっては
これくらいの影響を
及ぼす可能性がある。


もちろん、マイクの奥さんの家族ほど
人種差別的ではない人達や、
マイクほど家庭環境が悪くない人達との
組み合わせだったら
ここまでの大騒動になることもなく
結婚できるだろうし、
本当に人それぞれだと思う。


日本人女性が黒人男性と結婚する場合も
家庭によって色々な受け止め方があると思う。
でも、紹介する前に
【家族がどういうふうに反応するかな】
という心配は、
きっとほとんどの日本人女性が
考えたことではないだろうか?


日本人はとにかく
人種問題について知らない。無知。
特に親世代で【黒人っていうだけで駄目】
という人は決して珍しくない。

その一方で、これまた無知な
若い日本人女性が
国際結婚に憧れて
何も分からないまま渡米するケースが
多いことも事実であり
これは、違う意味で危ないと私は思う。


アメリカで外国人で生きるっていうのは
タフじゃないとやってられないし、
日本と常識が全然違う。

そして国際結婚は
決して簡単な道ではない。
現実主義なのでキッパリ言ってしまうと
恋愛感情だけで突っ走らない方がいい。


相手が黒人に限ったことではないが
日本人女性が国際結婚で渡米する場合
女性側が精神的にも金銭的にも自立できるほど
リスクが下がると思う。


でも、たとえば相手がマイクみたいな
貧困地区出身だったとして
自分が何かを犠牲にして
相手を【穴】から出す手助けをしなきゃ
いけないような結婚は、やはり難しい。

相手も自分も自立していない関係は
危ういバランスの上でしか
成り立たないのでは無いだろうか。


人種問題にしろ
親子関係にしろ
男女関係にしろ



【対等な関係である】ということは
ヘルシーな対人関係の基本という気がする。