553th 『I was born to love you』 | Ω ~Chaos The world~
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『高校で戦争したらどの部活が最強か』考えてみるの回その6。


【警告】

これは仲岡の妄想力をフルに利用した連載モノ、フィクションであり、登場する人物や施設、団体は架空のものです。

教育上よろしくない表現が多々含まれていますので、苦手な方は回れ右してお帰りください。
仲岡は部活に青春のすべてをかけるすべての高校生を応援しています。

今回は行を詰めてみました。

見にくければ遠慮なく申し上げくださいませ。



【仲岡より一言】

新クラスになりました。

3分で1年のクラスに戻りたいと思った。

知り合いは多いのに1年時のクラスメートがいない、だからインデックスが通じないし……。

俺、学校(教師陣)にいじめられてる?

とにかく、修学旅行なんか中止になっちゃえ、積立金は全部義援金にしちゃえ!


10万x360=3600万だぞwwwwww



【ルール確認】

・生徒974人vs生徒会+各クラブ部長の26(6+20)人

・制限時間無し(どちらかが全滅するまで)

・戦場はぽよちゃか高校敷地内全域

・教師及び公務員は敷地外で見張り。逃亡しようとする生徒を射殺する

・生徒にはナイフ、ハンドガン、グレネードのいずれかを1つ、『所属クラブに対応した』武器1つの計2点が与えられる。
なお、武器を交換、譲渡、強奪することは認められている。

・各部長にはナイフ、ハンドガン、グレネードの3点すべてと、生徒のものよりも強化されたクラブ別武器が与えられている

【『生徒会側』メンバー】

※○→生存者、×→死亡

・クラブ部長

○野球部
○サッカー部
○バスケットボール部
○アメリカンフットボール部
○テニス部
○バドミントン部
○バレーボール部
○ハンドボール部
○卓球部
○剣道部
○薙刀部
○水泳部
○陸上部
○軽音楽部
○吹奏楽部
○ダンス部
×料理研究会
○理科研究会
○マンガイラスト研究会
○放送部


・生徒会

○生徒会会長
○体育委員会委員長
○文化委員会委員長
○保健委員会委員長
○経理委員会委員長
○書記(ナンバーシックス)



★★★★★★★★★★


【食堂前】


越前と呼ばれる男はラケットを持っているあたりテニスかバドミントンの部長なんだろう。

「ラケット自体に殺傷能力があるとは思えない。

おそらく越前は何かをこちらに飛ばしてくるぞ」

俺はさっきの図書室での爆発音を思い出した。

なるほど、ボールを打つような感覚で図書室にグレネードを打ち込んだのか。

それにしても、瞬時に相手の能力を把握してしまう神林さんの分析力もスゴい。

「なるほど。先輩が頭脳となって指揮をとり、一つのチームとなって行動しているのか。

そして情報を与える代わりに守護してもらう、と。

いいチームだね」

「そ、そういうものではない!」

いや、そこは否定しなくてもいいような……。

「そうか、いや、珍しい画だからな、これ。

神林が海藤以外の男といるところは、一度も見たことないからな」


…………海藤って、誰だろう?


と俺が神林さんに尋ねる前に、越前は、

「んじゃ、ゲームスタート」

一一一ポケットからテニスボールを取り出すと、真上に高く投げ上げ、ラケットで打った。

狙いは俺———それに気がついたときにはボールは俺の目の前まで迫っていた。

俺はそれを間一髪でしゃがんで交わす。

ボールは俺の後ろにある自動販売機に当たった。

かわせたのはいいが、ダメージは免れられないな一一一と俺は頭を両手で守りつつ、負傷することを覚悟した。

が、爆発音が聞こえない。


ジュゥゥゥ…………。


その代わり、肉の焼けるような音が自販機から聞こえる。

振り向くと、自販機が溶けて変色変形して、鼻をさすような刺激臭を漂わせていた。

「…………硫酸か、コレ?

なんか知らねぇけど酸がつまってるみてぇだな。

あんなん顔面に喰らったら当然即死だぜ、かわせてよかったな、龍太郎」

神木は俺と自販機に交互に視線を移しながら解説してくれた。

しかし、サラッと怖ぇこと言うなよ……。

「なぁ、逃げたほうがいいんじゃね?」

「その必要はない」

退却する、という俺の提案は神林さんにあっさりと否定されました。

「今の攻撃を見てわかった。

相手は一度の攻撃に多くの時間を要するわりに、私たち3人を同時に攻撃することができない。

ここは私が戦う。

君たちは攻撃を交わすことだけに集中していてくれ」

「ちょっと待ってください。

相手は部長、それも二人。

いくら神林さんが強いからって、それは無謀すぎますって!

「私は坂本が思っているほど弱くはないぞ?」

「会いたい人がいるんでしょ?

こんなところで死んでいいんですか?」

「……君たちは私の我が儘につきあってくれた、ならば私は君たちの守護を務める、これは当然の義務だろう?」

神林さんが一歩前に出て剣の刃先を越前に向ける。

「はぁ一、ヒーローごっこですかぁ、先輩。

んじゃぁ俺は助けを求めた一般人役っでいいですかね?」

「……別になんでもいいが。行くぞ」

神林さんは両手で剣を握ると、越前に向かって駆け出した。


【食堂前 越前視点】


「ハァァァァァッ!」

神林が威勢のいい声を出しながら突っ込んできた。

今、手にある『超酸性爆弾』は最後の1個。

つまり、だ。

コイツを当てれば俺の勝ち、外したら俺の負け。

そしてこの試合(ゲーム)において、負けは、『死』を意味する一一一なんマイナスなことをイメージしちゃダメだよな。

試合で大切なのは、自分が勝つ姿をイメージすることだ。

俺はまだサーブを打つ体勢にならない。

避けられたら終わり一一一だから、できるだけ距離を引きつけてから、打つ必要がある。


ダンッ


!!!!!?


神林はベンチに飛び乗ると、高く宙に舞った。

なんだ……一瞬予想外な動きをしてちょっと驚いたけど、それだけじゃないか。

飛んだら動きは制限されてしまう一一一着地するまで。

攻撃をかわすつもりだったのかわかんないけど、


俺の勝ちだな、神林。


俺はボールをトスし、目の前上空にいる、剣を頭上に構えた神林目掛けて、



サーブを打とうとして、気がついた。





「打てるものなら打ってみろ。

ただし貴様も道連れになる、ということを忠告しておくぞ」


あ。

このボールが神林に当たったら。

酸が飛び散って液体が自分に降りかかる。

降りかかったら…………、


「死……ぬ…………?」


やられたな……。

俺は攻撃することをあきらめ、ラケットで防御体勢を構えた。


ガギンッ!


鈍い音と共にラケットが斬られた一一一ラケットで剣を受け止めるつもりだったんだがな。

高いところから振り下ろされたぶん相当な勢いがついていたのだろう。

ラケットの『面』は地面に落ち、俺の手にはグリップしか握られていなかった。

俺は攻撃する術を失った。

この後できることといえば、両手を上げ降参の意思を示すことくらいだ。

「海藤は生きているか?

生きているなら、今、どこにいるかわかるか?」

神林が俺に求めた情報は、彼女の愛人にしてぽよちゃか高校アメフト部部長の海藤の安否だった。

「わからない。

でもアイツはお前より強いだろうから、きっと生きてるだろう一一一」

質問に答えている最中にパァン、と2発の銃声が鳴り響く。

と同時にゴトン、と空から銃が落ちてきた。

「うううぁぁぁ…………」

上を見ると、芸術棟2階の窓ガラスから伸びていた腕が血を噴きながらひっこんだ。

木村もやられたか……どうやら撃ったのは坂本か神木かわかんないけど、神林の相棒みたいだ。

「さて、試合終了(ゲームセット)だ、俺を殺せ」

「えっ、な、何故だ…………」

神林が言葉を詰まらせる。

無理もない、いきなり武器を持たされて人間を殺せっていうこと自体無茶苦茶な話だもんな。

「ちょっと話を聞いてくれ。

テニス部はな、ジャンケンで部長決めたんだ。みんなパーで、俺だけグー。

たったそれだけで俺は部長になった。

それだけで、今こうしてお前に殺されることになったんだ。

俺が生徒会側じゃなかったら、お前たちと一緒に戦いたかったぜ」

「……………………」

「このゲームはどちらかが"全滅"しないと終わらないんだ」

「……………………」

神林の目に涙が浮かぶ。

無理もない一一一多分、放送でルールを聞いた瞬間、誰よりも苦しんだに違いない。

どちらかが"全滅"するまで、つまり、いつかは二人一一一神林と海藤一一一は戦わなければいけないんだ。

愛人を手にかけろ、っていきなり言われていきなり殺せる人間なんか、いない。

彼女は心の片隅にしまっておいたんだろう一一一それを俺がまたここで意識させてしまった。

俺は本当に最低な野郎だ。


「一一一私はモノを斬ったことはないんだ。

だから、痛くて苦しませてしまったら、すまない」

「気にすんな。生き残って、海藤に会えよ」

「一一一あぁ、ありがとう」

神林は涙を拭うと、ゆっくりと剣を頭上に持ち上げると、そのまま振り下ろした。


ザシュッ!


神林の白い綺麗な顔が、涙と俺の血で汚れた。

…………血ってこんなに出るもんなんだなぁ一、って腹部からはみ出た内臓を眺めてそんなことを考えていたら、目の前が真っ暗になった。





はぁ…………、なんなんだよ、『脱・ゆとり計画』って……………………。



【to be continued……】