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★scene9★
~入学式挨拶~
食事中に突然姿を現した園長、『ひ』。
容姿はそこら中いたる所にいそうなメタボなおっさんだ。
……この人がヒーローを育てるジャスティス学園の園長だなんて、誰が想像しただろうか?
もし一目でわかるヤツがいたら、そいつは名探偵に違いない。
しかし真実は一つ、それはまごうことなき事実なんだが……簡単に受け入られるかよバwwwロwww
「さて、これから夢のスクールライフが始まるぞ~!
なんて思ったら駄目ですwww
君たちにヒーローの素質があるかどうか、実技試験を行ってもらいます」
な、なんだと……?
試験は面接だけなんじゃ……?
「いやさぁ、支部はあってもアナザーアースはどこにでもあるわけじゃないじゃん?
ハートも勿論大事だけど、簡単に死なれたら意味ないしね。
だから面接は『ヒーローになりたいです』って言えば合格としましたwwwヒャヒャ、通知書見てガッツポーズしたヤツ乙wwwしかしその心意気は高く評価してあげるね」
『』の中を甲高い声で言った園長はとても気持ち悪かった。
しかし、アナザーアースが試験場か……。
何をするんだろうか?
「試験の中身はみんなが一度はやったことのあるであろう『アレ』だよんwww今はもうやらないと思うけど幼き頃にしょっちゅうするよね……と、説明できるのはここまで。
さて、試験までの流れを説明しよう。
今から2週間、君たちに準備期間を与える。
講義を受講しても構わないし、ジムで一人で鍛えてもよい。
とにかく、無駄のないように過ごしてほしい。
そして試験開始前に、君たちにこれを装着してもらう」
園長、言い終わると同時にシャツをまくった。
中から現れたのは、見事にたるんだお腹。
「これが日本を、はたまた世界を、さらには銀河を悪の手から救ったオンリーワンにしてナンバーワンなベルト、
その名も『ヒーローベルト』ッ!!!!!」
そっちかwwwwwwwwwwww
ベルトより先にお前の身体(ボディー)に目を奪われたじゃないかwwwwwwなんだよその大衆(多分)の視線をかっさらうある意味破壊的なボディーはwwwwww
「これを身につければ、一人に一つ、常人にはない特殊能力(オリジナルアビリティ)を手に入れることができる!
またその能力は十人十色ッ!
例えば肉体派ならゴリマッチョになるし、頭脳派ならインテルが入イッテルようになるかもしれない。
セクシー派は悩殺できるようになるかもしれないねwww
どうみても怪盗ロ●イヤルですありがとうございましたwww」
一人で盛り上がるなメタボ派園長wwwwww
腹に巻かれているヒーローベルトとやらは緑色で真ん中に赤いボタンがついていて、それなりに目立ち、ヒーローらしいものなのだが、どうも信憑性が乏しい。
BMI指数30オーバーは堅いあのお腹のせいで。
「いくら特殊能力を身につけられるとはいえ、身体能力が高いほうが強力な特殊能力を身につけられるのは言うまでもないねwww
ここに来た辞典ですでに差はついているんだろうけどさ、2週間の頑張りでどうにでもなるからガンバレwwwwww
ってことでこれを園長の挨拶とさせていただきます。
……ってお前らもう食ってんじゃんwww俺にも食わせろwwwwwwじゃぁね」
ガチャン
園長を照らすスポットライトが一瞬消えた。
が、すぐにすべての照明が点灯する。
先ほどまでの闇に目が慣れたこともあり、光が眩しく感じる。
園長が挨拶していた場所には誰もいなかった。
瞬間移動でもしたのか?
「正義さん……?」
「は、はい!」
桃華さんの声で我に返る俺。
「お料理食べましょうよ!
冷めてしまいましたけど……」
「そうだな、じゃぁ……」
「「いただきます!」」
試験って言葉を聞いたら本来は緊張するべきなんだろうが、目の前のご馳走(大盛の肉)を食べているうちに、そんなことは忘れていったのだった。
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