いつものことだけれど、
週一の休みも定かではなく毎晩10時過ぎに帰宅する彼は、
仕事で疲れてすぐに眠ってしまう
朝早くに出社のために別れてバイバイ、夜も遅くにまたバイバイ
バイバイばかりでいつもさみしいわたし
こんなに会えないなら仕事を辞めて、とさえ私は言う
起きてから仕事に行くまでの朝の30分と、
帰宅して寝るまでの慌ただしい2時間のうち、
お風呂やら私の片付けやらを差っ引いての正味1時間
計90分
24時間のうちのたった90分
一緒に暮らしているのに隣にいる時間はすごく少ない
昨夜眠る前、
もっとかまってほしくて「かまってよ~」とお願いしたけれど、
「 う~ん、そうしたいんだけどさあぁぁ 」
彼の上まぶたは今にも下まぶたとくっついてしまいそう
お布団に隣どうし、私は左側の彼に言う
「 じゃあ、あとで、
夜中の1時半に待ち合わせね、
ここで 」
「 うん、わかったよ
あとでね、おやすみ 」
彼が約束してくれたことで安心する私
うれしいな、
あとでまた会ってくれるなんて
本当に起きるかどうかではなくて、
えー、何言ってるのー なんて一蹴せずに yes と言ってくれる、
それだけが今の私のほしいもの
* * *
私は今朝寝坊してしまって、跳ねるように起きた
朝7時30分には息子を登校させなくてはならないのに、
起きたら7時43分だった
10年ぶりくらいかな、寝坊なんて
真夜中の約束を、言い出した私はすっかり忘れて朝を迎えた
寝坊して家族に迷惑をかけて反省しきりの私を、
起きてきた夫チャンはなぐさめる
「 起こすのは君の仕事じゃないよ 」
それにね、
と言って話を続ける
「 俺ね、昨日1時28分に目が覚めたんだよ
目が覚めたから、
お茶を飲んで、
それから隣で眠っているmakiを確かめて、
そうして腕まくらをしてまた眠ったよ 」
会ってくれてたのね、私に
約束を覚えていてくれてありがとう
私、本当はあなたとデートをして、
それで今朝は寝坊してしまったのかしらね