実は好きなんです、氷室京介。
20年前、夏休みに訪れた新潟のホームセンターや深夜のラジオでよく聞いていた『ANSWER』が出会い。
第一印象は「彫刻のような声」だった。
その音楽性が気になって『SWEET REVOLUTION』を着うたにしていたこともありました。
いろんな音楽に出会いながらも、心のどこかでBOØWYや氷室京介の音楽には大きな壁を感じていて、なかなか手を出しにくいことも多々。
(世代のことが割合として大きい)
なので今回たまたま見かけた公式アカウントにて知ったライブビューイングに思わず飛びつきました。
38年の歴史を辿る映像とステージ脇の氷室。
そして東京ドームで待ちわびるオーディエンスの映像で
本編はスタートした。
ここで泣きそうになる。既に氷室がかっこいい。
BOØWYの『DREAMIN'』から始まり、歓声と合唱がドーム特有の遅延によって膨張してるように聞こえる。
ライビュ専用の劇場なのか、その場にいるような音響で痺れる。
僕の抱いた"彫刻のような声"は、まさにソリッドで意図してない色気を纏っている。
この表現に間違いはなかったと誇れる気分だ。
ポップさの溢れる『TO THE HIGHWAY』や『MISS MYSTERY LADY』の艶かしい雰囲気、爽やかさがある『CLOUDY HEART』からの『LOVE & GAME』など、年齢を感じさせない声量と圧倒的な存在感で何万ものファンを沸かせる。
氷室は、指揮者のようなパフォーマンスをする。
手を挙げれば歓声が起こる、バンドメンバーを指せば音が唸りを上げる。
そして自身の歌声は言葉よりも多くの情報を伝える。
劇中でも「言いたいことは音楽に」と言っていた。
そのストイックさが極限のアーティストの行き着く先で、多くを語らないからこそ研ぎ澄まされているのかもしれない。
何曲歌ったかも分からないほど堪能したタイミングで「この曲から始まりました」と『ANGEL』を歌い本編終了。
アンコールがこれまた熱くて、思わず拳を突き上げた。
『魂を抱いてくれ』からの『IN THE NUDE』そして『JEALOUSYを眠らせて』と来たわけで。
もはや大号泣し、タオルを取り出す。
ここでの涙は、美しさや尊さを含んだものだ。
楽しそうに感謝を保って全てを出し切る彼の姿が、あまりの魅力的で胸を打たれてしまう。
ダブルアンコールも『VIRGIN BEAT』から『KISS ME』、『ROXY』最後に『SUMMER GAME』といった大盤振る舞い。
体力の限界という言葉を持ち合わせてないように見える。
さらにトリプルアンコール2曲披露して本当に終演。
当時のファンに心情を重ねてしまうと、本当に寂しくてたまらないと思うが、そんな空気を感じさせないほどの熱量があった。
「さよならは言わない」というファンのメッセージが、そうさせるのかもしれない。
曲が鳴らされるたびに悔しくて仕方ない。
もしもっと早くに生まれていたとしたら、エンドロール後の『ANGEL』で流れていた、これまでのツアー映像に僕がいたかもしれない。
それくらいに心を掴まれたのだ。
でも、通っていなかったから故に思い出も無くて、彼の曲を真っ直ぐに聞けるのではないだろうか。
強がりかもしれないが、この衝撃は本物だ。
今の僕だから感じられたのだ。
ミッシェルのLAST HEAVENでも同じことを感じた。
後追いでもいいので、これからも好きでいたい。
end