なんて自己中心的なんだ、と僕は軽く憤っていたわけで。

きっと僕以外にも不安に感じた人もいると思う。

ここ数日公開されている金光さんのインタビューを、各メンバーの気持ちを読んでスッキリした。

年下に"遅れてきた反抗期"と呼ばれるのはちょっとね笑

その記事を読んだ上での今日を迎えられて本当に良かった。


アルバム『夜空に架かる虹』の全曲披露。

武道館の前哨戦にもあたる今夜をとても楽しみにしてきた。

やはり10分前に荷物を持って現れた佐々木亮介。

軽いリハをして定刻となりメンバー登場。

テツが佐々木の肩を叩き何かを口にした。

そうして『夜空に架かる虹』が始まる。

OOPARTSの時と180度見方が変わっていた。

お互いの音が擦れ合って、せめぎ合う感じ。

『Dancing Zombies』でモッシュピットが生まれ、

熱気が段階を踏んで上がってきたところで

僕が1番聴きたかった『ASHMAN』が登場。

「オーケー 死ぬまで生きていく」

この歌詞にどれだけ助けられたのだろうか。

拳を突き上げる自分がやっぱり好きだなと自認。

『キメラファンク(FLY!BABY!FLY!)』のベースがとても複雑で、ナベちゃんに向き合うHISAYO姐さんばかり見ていた。

『人工衛星のブルース』、『モモちゃんのブルース』と色を変えながら、そのハスキーな佐々木の声色の強弱がやはり心地いいなと改めて感じる。

『アンドロメダ』で描かれた"傷"を抑えるように、『全治』へ移動する形があまりにも美しく、一気に解放する救いが涙を促した。


テツのギターが炸裂する『ブラックバード』から、『KILLER KILLER』で自らを鼓舞していく過程。

その先に見出した『花降る空に不滅の歌を』が、どこを切り取っても最高に楽しかった。

降り注ぐ爆音を浴びているこの瞬間こそが生を感じる。

そんなことに気づいたのは何十年も前のことなのに、今でもなお感じることができている幸せが在る。

全員で叫んだ歌詞が宝物に変わる。

『Diamond Rocks』のカッティングに乗せられた僕らを、『マイ・モーターサイクル・ダイアリーズ』が駆け抜けて行く。

久しぶりの『プシケ』、メンバー紹介に胸が熱くなる。

ナベちゃんの表情も、HISAYO姐さんの視線の先も、テツが不動で横で鳴らしていることも、そして、佐々木が好き勝手できているのも。

不安が一掃されてより頼もしく見えるようになった。

僕が好きなa flood of circleが見れたのだ。

『シーガル』、『ルカの思い出』と続けて、最後にもう一度『夜空に架かる虹』を演奏。

全員で歌い上げた歌詞をひと文字ずつ浮かべる。

a flood of circleのその先が待ちきれなくなった。


アンコール、ステージからマイクスタンドとギターを持ち、フロアに降りてきた佐々木亮介。

『ロックンロールバンド』を熱唱しながら練り歩く。

急に目の前に現れた佐々木に僕はビビった。

歌い終えるとテツに『Bのコードちょうだい』と言うが、ギターはシールドが抜けていて演奏できない様子。

『理由なき反抗(The Rebel Age)』を歌い上げたながら、再びフロアを徘徊しつつ全員と合唱。

自由に飛び回る佐々木を見ていて、メンバーの気持ちも分かってくるような気がする。

全てが終わった後、佐々木がステージから「もうやらないよ?早く帰りな」と言いながらアンプやギターを片づけ始めた。

その風景を見守る僕らはなんとシュールなんだろう。

会場を後にした帰路で、佐々木のMCを思い出す。

「初めてこの会場に来たんだけど、初めての時のことを思い出した。誰かのためにやってるわけじゃないなって。うまく言えないんだけど、誰かの救いとかのために音楽をやりたいわけじゃない。自由でいいよ。」

最初は「救われてますってサイン会の時に言ったなぁ」と少しばかり凹んでいたけれど、そう思うことも自由だなって。

解釈、糧、生き甲斐、依存、なんでもござれ。

音楽は別に誰に強制されたものでもない。

良い意味で取り出し自由なものなんだからね、聞く側も演る側も。

僕の中での定義はブレずにずっとこのままでいたい。

そう思った。

武道館、最高に楽しもうね。



end