いい夢を見た。
そして楽しみな予定に向かった。
途中で日傘が壊れた。
BUCK-TICKのグッズだったのに。
隣駅に着いた瞬間、スマホを忘れたことに気づいた。
いろいろ考えたけど無理だった、戻るしか選択肢はなかった。
炎天下を走った。
バッグの金具が壊れた。
散々だった。
これ以上遅れるわけにはいかないのでタクシーを使った。
そこそこな金額だった。
友人にとても謝った。
そして、厄が残ってると思って近くの神社に着いてきてもらった。
楽しかった帰路、目の前のおばあちゃんが手を挙げていた。
タクシーを拾いたかったように見えた。
落胆した背中を見た。
僕は、勇気が出なかった。
間違えてたら怖いなとか、断られたら恥ずかしいなとか。
そんなどうでもいいプライドがあった。
おばあちゃんはその場で立ち止まってタクシーを待っているようだった。
僕は無視して家に着いた。
どっと自責の念に駆られた。
自分の祖母なら確実に助けたはずなのに。
他人という理由で突き放した。
僕は、祖父母の写真の前で謝罪した。
謝罪する人が異なるのに。
こんなダメな孫でごめんなさい。
もう2度と見離さない。
心に誓いました。
過去は戻ってこないから。
ごめんなさい。
end