祖母の手の感覚をまだ覚えている。
フニフニとしてモチモチとしていた。

僕の手を見るたびに「あたしは色黒でね」と呟いた。
そんなふうに思ったことは一度もなかったから。

僕には世界で唯一の祖母の愛おしい手。
変わらずの手。
何度も思い出せるよ。


end