2024年初めてのライブはPELICAN FANCLUBとThe Cheseraseraのツーマンイベント。

そして初めての千葉LOOKにも来れた。

1週間前からワクワクしていたこのイベントの感想をば。

 

先手PELICAN FANCLUB。

2年前にエンドウアンリのみの体制になってから未来への希望を感じさせる『刹続空間』という配信ライブを行った。

そこに映ったのはアンリくんの脳内を具現化したような、SFチックで研ぎ澄まされた世界だった。

これまでのペリカンを踏襲し、未来へ踏み出す一歩のように受け取り、彼を見る機会を窺っていた。

この日の一曲目『儀式東京』は3人時代と雰囲気は違うものの、そのダンサンブルな雰囲気と何よりもアンリくんの視線や仕草に懐かしさを覚えた。

『7071』や『プラモデル』『説明』などのダークで自身を曝け出すようなアグレッシブさは、冷静さを見せつつもその静かな目の奥に炎を見た。

4人、3人と経てきたペリカンの楽曲は今やエンドウアンリの心臓・脳となって表現者エンドウアンリの指一本でも雰囲気がガラリと変わる。

「僕はギターだけで京都に行った、舞妓さんに会いに。その舞妓さんがギターを貸してと言ったので貸した。その時、舞妓さんが歌った曲を。」

『TOUMEI MAIKO PLAZMA』の導入にアンリくんがそんな言葉を口にした。

本当に彼は興味深い存在で、純粋だ。

だからこそ、僕の耳から、目から体に染み渡る音楽と同化して僕はハイになる。

そんな中でも『Telepath Telepath』『Day in Day out』などオーディエンスと盛り上がる曲では大きな口を開けて笑顔を見せた。

アンドロイドなのか、人間なのか、はたまた僕の脳が作り出した偶像なのか。

そんな彼のことはこれからも興味深い存在で追ってしまうのだろう。

 

 

 

実に9年ぶりに見ることになるThe Cheseraseraのステージ。

アルバム『幻』で止まっている僕は、最新曲を追えていないので少し不安だった。

西田さん、美代くん、宍戸くんが順に登場した。

宍戸くんが既に楽しそうな笑顔を見せていたので「こういう風に笑う人だったなあとしみじみ」

1曲目『グッドラック』は知らない曲だったけど、導入にはとても最適だった。

爆音で鳴らす音たちは彼の歌声だけを通していく感覚。

CDでいつも聞いている歌声だ、ようやく久しぶりに会えたのだ。

そう感慨深く感じているのも束の間『賛美歌』へ。

美代くんのドラムは的確で、魅せる軽さを持っている。

爆音の彼らも好きだが、しっとりとした曲も大人っぽさを秘めていて好きなのだ。

『幻』からの『白雪』は、いろんな思い出が頭を駆け巡って思わず目を閉じた。

そして残り4曲となったところで怒涛の追い込みがあった。

『月と太陽の日々』や『I Hate Love Song』など腕を上げたくなるほどの熱量が千葉LOOKを埋め尽くす。

「みんな楽しんでる?声出してる?笑ってる?・・・うん笑ってるね!」

僕はライブで笑うことで幸せを感じる。

演者が笑っているなら尚更僕は好きだ。

楽しんでいるか聞くバンドマンは多いが、笑っているかを聞くのは彼が初めてだ。

とても嬉しく、やっぱりケセラは良いなあと痛感したところでアンコール。

『ファンファーレ』は1、2を争うくらいには好きな曲だ。

イントロの疾走感、A,Bメロで呼吸をして、サビで一気に飛び立つ。

このイメージがたまらなく好きで、聞くたびに勇気をもらえる。

冒頭で記述した、どんな音も宍戸くんの声だけは通していく感覚。

曇天を、雲を避けて太陽が差し込むような風景に似ている。

そう、僕にとってThe Cheseraseraは太陽なのだ。

 

 

end