祖父は、古き良き昭和の人だ。
女は家事をやれ!女にはわからん!でしゃばるな!
怖いイメージがあったが、介護を始めてから優しい祖父のことを知るようになった。
認知症の気が出てくると、カッとなり自分の怒りを止めることができなくなってきた。
耳も遠いため、説得が難しい。
僕はそれを理解して常にニコニコとしているが、周りは逆撫でされてしまう。

対して祖母はとても穏やかな人だ。
そんな祖母も、認知症になってから多少性格が変わってしまった。
嫌いなお風呂を無理強いしてしまった時、今まで見たことのない暴れ方をした。
子供の駄々こねのような感じ。
僕は「ごめんね」と抱きしめた。

自分の意思とは反する行動が、年老いると発生してしまうのかもしれない。
または、意思が誇張されて歯止めが効かなくなるのかも。

僕にも確かに祖父母の血は流れてる。
年老いた時、穏やかではいられないかもしれない。
今のところ、その原因が認知症なんだと僕は思い込んでいる。

だから改めて僕は、認知症を憎んでいる。


end