4年ぶりのオンリー。
コロナの影響で泣く泣く延期とされてしまったこのツアーが戻ってきた。
35周年を目前とした彼らは未来に溢れたエネルギッシュな雰囲気だった。
ネタバレありです↓
開演5分を過ぎBUCK-TICKのテーマ曲が流れる。
今回もかっこいい。
メンバーが揃うと『Go-Go B-T TRAIN』が始まる。
2日目だったのだが、あっちゃんの歌声はとても伸びて広がっていた。
ヘイヘイヘイ!の掛け声に合わせて会場が明るくなる。
オーディエンスの盛り上がりがよくわかる。
一気に畳み掛けるかのように『獣たちの夜』、『GUSTAVE』のアウトロから繋げて『Baby, I want you.』とライブでは欠かせないナンバーが次々に披露された。
「今日は昔の曲もいくつか演奏しますので、楽しんで」
予想だにしていなかった『ミウ』のカップリング曲『パラダイス』が始まった。
マイナーな曲かと思いきや、サビではみんな皆ついて来れていることに驚き。
なかなかなレア曲で、これだけでも僕は少し満足だった。
曲が終わり「続いての曲は・・・」とあっちゃんが一呼吸置いた。
「隠れた名曲。誰が隠したんでしょう?」とヒデを見ながらおどけて見せた。
イントロが鳴るやいなや、僕は思わず声が出そうになってしまった。
『ナルシス』だった。
常日頃から、今の櫻井敦司に歌ってほしい曲として考えていたのだ。
(もちろんリクエストでも投票した)
アダルトで、耽美なパフォーマンス。
ヒデと今井さんのギターが織りなすメロディーがさらに盛り上げる。
そしてアニィのドラムがダンサンブルさを合わせ持ち、じっとなどしていられない。
そう、やはり僕は7曲目にも関わらずまた満足をしていた。
妖艶な雰囲気を残しながら『羽虫のように』が歌われたが、半ば放心状態でもあった。
あっちゃんがステージからはけ、今井寿のギターが轟く。
『相変わらずの「アレ」のカタマリがのさばる反吐の底の吹き溜まり』は、ロクスソルス以来の演奏だ。
今回は映像演出は無しの今井さんのオンステージ。
サイケなギターが何年経っても曲の光を失わせないのがやはり5人のアレンジ力でもあることを感じた。
続いて、青い照明がぼんやりとステージを灯す。
『MISTY BLUE』もまた、ユータのベースが強く押し出ていて妖艶なムードを演出していた。
「Let's dance!」と上機嫌になったあっちゃん。
『ダンス天国』、そして『LIMBO』というダンスナンバーを連続で炸裂させる。
うまい具合に新旧の楽曲が入り混じり、違和感のなさはやはりキャリアの長さを感じさせるを得ない。
「ありがたいことに僕らのファンは各国にいらっしゃいます。ロシア、ウクライナにも。ここ東京から愛を込めて歌います」
一気に燃え上がる『極東より愛を込めて』がこれほどまでに業火と化したこと、僕は生で見たことない。
何度も叫ぶ「武器を捨てろ!」の言葉が痛いくらいに胸に刺さる。
平和を愛するあっちゃんの心中が全員の目に飛び込んでくるような気さえした。
そうして最後は愛と平和を歌った『ユリイカ』で本編は締められた。
今回のツアーは35周年を見据えた前哨戦のようなものだとしたら、ものすごく彼ら自身に手応えがあるのではないかと思った。
「過去の曲もいいじゃん!できるじゃん!」の意味でもそうだが。
新旧を織り交ぜることによって、ある意味層のようなものがセットリストには生まれている。
そこから新たな楽曲のヒント、演出が出てくるのではないかと考える。
もう流れを完全無視でやりたい曲をやってしまうのもありだと思うが、それはそれで形になるのだろう。
まだまだ驚くことばかりだ。
今回は残念ながらあっちゃんがコロナ感染ということでツアーが延期になってしまったが。
弱っているとか、辛そうとか、そんな印象は全く感じられなかった。
むしろやる気に満ち溢れてるオーラが5人からも感じた。
特にアニィは還暦を迎えるが、ブレのないドラムに圧倒される。
制作活動も続いているようだし、期待しかない。
前を向いて、未来へ行こう。
1日でも早い回復を、後遺症がありませんように。
end