この世界には数え切れないほどの音楽がある。
知ることができればそれは宝物になるけど、知らなければ出会わないままだ。
音楽ってのは割と残酷。
だからさ、見たことないなら一回でも見るべきだよ。
それを痛感した日。
 
 
10-FEET
数曲しか聞けなかったけど、TAKUMAさんがハットをかぶり、ACIDMANの真似をしたのは笑った。
「宇宙からしたら俺と大木は同じ人間で、だから俺は大木のようなもんで、、」
と、大木伸夫になりきってMCを盛り上げる。
からの『赤燈』のカバーは震えた。
時折「ACIDMANと今日の出演者の中で1番仲の良いテンフィでーす!今日の出演者の中で1番地蔵ファンの多いテンフィでーす!」など自虐も含めつつ笑いの絶えないステージを繰り広げていた。
ラストの『goes on』で飛び上がる一体感、とても爽快だった。

 

 

MAN WITH A MISSION
こうしてキチンとライブを体験したのは初めてなのかな。
一曲目から『FLY AGAIN』を鳴らし、どのバンドのファンもを巻き込み盛り上げていく。

聞きたかった『Emotions』だけでなく、『Get Off of My Way』でも踊り狂うことができた。

唯一無二のライブパフォーマンス。

戯れるように、遊ぶように、踊り、楽しませる。

そしてさすがの存在感でもあった。

 
 
THE BACK HORN
警報のようなギターが鳴り響き『光の結晶』から幕を開ける。
いつもと同様、男気溢れるエモーショナルなパフォーマンスを繰り広げる。
友人のお祝いのため、手加減しないのはもちろんのこと、切磋琢磨してきた仲間だからこそ勝ちたい気持ちが強く伝わってくる気迫を感じた。
続く『声』では前方のモッシュピットが痛快なほど荒れ果てていく。

見れば見るほどその音楽に、その姿に惚れていく。

終始握る拳を解いても、ずっと「カッケー!」しか言わなかった自分がいた。

 

 
ASIAN KUNG-FU GENERATION
SEも無しに登場するやいなや、聞き覚えのあるドラムのリズムが奏でられる。
『サイレン』の目眩く世界が広がっていく。
曲終わりに「懐かしい!」と言う人もいたが、追い討ちをかけるように同じく『ソルファ』のアルバムから『Re:Re:』へ。
イントロのうっすらとした世界から鮮明なビジョンへ移っていくピッキングがたまらない。
いつもの『リライト』や『ソラニン』は盛り上がること無しなのだが、個人的にはやっぱり『荒野を歩け』を絶賛したい。

一度聞いたら口ずさんでしまうくらいライトなメロディ、アジカンらしい現実と重ねた夢あふれる歌詞。

そして喜多建介のギターの歪み。

終わった瞬間、少しばかりスキップしたくなった、嬉しくなった。

 

 

the HIATUS
リハーサル『Clone』で楽器の音と共に会場の熱を確かめる。
本番が始まると、ドラム柏倉さんの脳内に響き渡るほどの力強いスネアがとても印象的だった。
『The Flare』の燃えるような挨拶。
それから会場一体となった『Insomnia』などなど。
「ACIDMANは、正直よくわからねえ!あれだよ、お互いよく知らないって意味じゃなくて、性格が合わない笑 俺はあいつらのこと友達と思ってるんだけど、それが片思いじゃないといいなぁ。」
このステージ前のバンドであるアジカンのゴッチが「ケンカはダメだよ」ってMCで諭したのに「大木伸夫は俺のパンチをくらっても倒れなかった。あいつは俺を強くさせた」と発言したのには笑った。
フェスでおなじみの曲を聞いたが、唯一『Little Odyssey』を、わっちこと伊澤一葉のピアノのみで歌い上げた。
その圧巻の声量と、歌から伝わる愛は細美武士にしか歌うことができなかったはず。
 
 
BRAHMAN
ご飯を食べ、彼らのステージに向かう。
そこで目にしたのはTOSHI-LOWがオーディエンス上で歌う姿だった。
彼らを見るのは初めてだったが、その圧倒的なメッセージ性を含む楽曲で洗礼を受ける。
「大木の帽子の中?そこにあるのは、う…う…薄毛、間違えた、宇宙だ。」
彼の性格などをよく理解していなかったので、冗談なのか本気なのかわからず戸惑った。
スクリーンに映し出されるのは福島の原子力発電所で働く人たちの顔と言葉。
直接は言わずとも、彼らの鳴らす音楽が僕らの胸を熱くさせる。
「誰かがやらなきゃいけない。その誰かになりたいと思った。」このメッセージが一番心に突き刺さった。
自分の精神と肉体、そして音楽を研ぎ澄ませ続ける彼らをこうしてようやく観れたことを誇りに思いたい。
ラスト『今夜』では細美武士と一緒に歌い上げた。

 

 

RADWIMPS

こちらも初めて見るアーティスト、RADWIMPSだ。

会場のざわつきがSEを流した瞬間に歓声へと変わる。

5人がステージに現れ、すらっとした体型のボーカル野田洋次郎がオーディエンスに目を向ける。

『前前前世』でのイントロと同時に、青の照明が会場内を照らした。

自然と生まれる手拍子、そして掛け声。

大きなバンドほど、曲の世界に迎え入れる器がとても大きいと思う。

僕みたいな初心者でも、少しだけ知っている曲でも、手を引っ張り招き入れる。

一番好きな『DADA』や、ピアノが印象的な『棒人間』まで聞けて感無量。

「今日偶然にも僕らのデビュー日なんです。デビューした時からACIDMANは僕らの大先輩であり、憧れでした。僕らみたいなペーペーを呼んでもらえてとても光栄です。」

何度も先輩であるACIDMANに感謝を告げた。

 

 

Dragon Ash

こちらもまた初めましてのアーティスト。

kjの咆哮のように殺気のある歌声と、雪崩のように押し寄せるロックサウンドがたまらない。

KenKenもオーディエンスを煽り立て、華麗なベースプレイを披露。

ダンサーがいるバンドは珍しい。

観客への盛り上げ方、ステージの魅せ方など、他のバンドとは違った個性を垣間見ることができる。

ただただ音楽による爆発を起こすのではなく、見る側の視覚的要素を取り入れたスタイルに新鮮さを感じた。

ラストの『Fantasista』での大シンガロン、一緒にできてよかった。

 

 

ストレイテナー

「俺たちストレイテナーって言います。ACIDMAN 20周年おめでとう!」

颯爽と鳴らす『ROCKSTEADY』は友への賞賛のように聞こえた。

高みを共に目指してきたバンドを祝福するには、やはり音楽だ。

この日は終始優しい風が通り抜けた。

『シーグラス』に、トリビュートでACIDMANがカバーした『SIX DAY WONDER』。

「俺たち先日トリビュートアルバムを発売して、その参加アーティストであるTHE BACK HORN、アジカン、細美くんはMONOEYESとして、そしてACIDMANが参加してくれました。もう、俺らのフェスなんじゃねえの?って思うんだよね。俺らのフェスです!」

と、あふれる嬉しさを隠しきれないホリエ。

どんなに真面目な場でも、どこかネタにして笑いに変えるところがテナーらしいというか、同世代だからこその仲の良さなのだろうか。

ファンとしても嬉しい限りである。

 

 

ACIDMAN

実はこちらも初めて見ます。

前ステージを担ったストレイテナーが「俺たちと変わらないようなもんだから、セットチェンジもそんな変わらないと思う。」と笑っていた。

その通りなのかはわからないが、荷物を持って戻ってくるとすでに転換が終わっていた。

3人が登場して初めて鳴らしたのは『新世界』だ。

優しく触れてみたくなるサウンドと、大木伸夫の柔和な歌声。

光を纏って、会場中を駆け巡る。

時折、頭上に浮かぶミラーボールがくるくると周り、きらびやかな雰囲気をさらに演出した。

宇宙や星をイメージした情景描写。

純粋さ、自分らの意思を偽ることなく音として表すことができる人たちだ。

「好きな音楽をやっていて、苦しいこともあって、でも聞いてくれている人たちがいて。」と熱く語る。

「話が長くなっちゃったけど、みんな寝てない?昔、友達10人に熱く語っていたら8人寝ちゃったことがあってさ。。」と、笑いを交えつつ暖かい会場の雰囲気を保った。

目頭を熱くさせながら「俺らが解散しそうになった時に助けてくれた」と言う恩人、東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦、加藤隆志が登場。

スペシャルなコラボで『ある証明』が演奏された。

何度も、何度も出演者と観客に感謝を告げ、会場の上空に星を降らせた。

その星に手を伸ばす観客の姿が、歌詞とリンクしていてとても美しかった。

 

 

きっと世代が古いと言われるかもしれないね、今の時代。

みんなもそうだと思うけど、自分が好きになった音楽は自慢できるでしょ。

僕もそう。

誇りを持っている、常に。

出会ったことは偶然だとしても、その偶然で人は大きく変われるんだ。

どんな小さな出会いも見逃さずにいきたいな。

 

心の底から楽しかった。

ACIDMANおめでとう!

 

 

end