Cheese #04 - Berg Kase and Alp Kase
Cheese #03の番外編からすっかり肝心のチーズ情報を皆様に送ってませんでした。
今日は以前から書きたかったBerg Kase とAlp Kaseについて書きたいと思います。
たとえばここに見える上の二つのチーズ。穴があいているチーズと青いラベルがついているチーズの二つを比べて何が違うかというと、産地は別としてBerg Kase (バーグ/ベーグ・ケーゼ)とAlp Kase (アルプ・ケーゼ)の二つに分別されます。
番外編にも書きましたね、牛が冬支度のために山から下山してくる話を。牛は夏の間中、山の上で放牧され、たっぷり栄養を含んだ草を食べて歩きます。その栄養をたっぷりたくわえた牛から毎朝早朝に採取したミルクで作られるのがここで言うところのAlp Kaseになるわけです。工場で作るような大量生産ものではなく、本当に牛飼いたち個人が作るチーズです。
ところが逆に採取した牛乳をそのまま売り、(山のふもとの)工場がそのミルクをもとにチーズを大量生産することもあります。それをBerg Kaseと言うわけです。
Alp Kaseの方がどちらかというと季節感がありますね。夏に作られたチーズをそのままスイス各地で売るのですから大体夏の終わりとか秋の最初にAlp Kaseをちらほら見かけても店員さんは「まだちょっと若いけど」なんてよく言ってます。1年中見かけることができますがやはり秋から冬にかけてが食べごろなので数も必然的に多くなります。
その反面、Berg Kaseはというとあらゆる牛飼いから購入した牛乳を集めてチーズを作り、一定の熟成を経たあとのチーズを売りますから年中売られているもので、きっと価値としてはAlp Kaseの方があるでしょうね。
実際にここに写っているAlp Kaseも出始めた頃に購入して食べたものだったので熟成感なく正直つまらないものでした。しかし最近では当然のようにAlp Kaseが町中どこでも売られているのできっと今同じものを食べたとしたら全く違う味のものになっていることでしょう。
思えばトムの友人が「人生の中で一番おいしいチーズにめぐり合ったのはスキーをしている途中で見つけた小屋の主が作ったチーズだった」なんて興味深い話を聞きました。お腹が空いて何かが食べたいけど小屋の主は自分が作ったパンとチーズしかない、と言って出されたそのチーズのおいしいことに友人は感激したとのこと。関心して彼が話を聞けば主が放牧している牛は山の中でもハーブが一番生えている場所を知っていて、常にそこの草を食べているから自分のチーズも自然とおいしいのが出来上がる、なんて言ったそうです。
「人生で一番」なんて言うから彼にどこか聞いてみましたが「うーん、□山と○山の間の谷間のところを上って・・・」なんて言う説明ですから本当にそういう出逢いって希少価値がありますよね。
Mass Productが主流の中で個性が引き立つAlp Kaseの存在は重要だと思います。是非私もそういう出逢いをしてみたい!
