映画「失楽園」を改めて観賞 | 風 凛 日 記 annexxx

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僕が過去に経験した不倫についての思い出をつづった日記です。
映画や海外ドラマの話なども。
そして・・・子育て。

先日、WOWWOWで黒木瞳さん、役所広司さん主演の「失楽園」を放送していたので、録画して数年ぶりに観ました。

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過去に何度か観た映画ではありますが、当時は黒木さんに見とれてか、枝葉の部分にあまり目がいってなかったように思います。

なので今回、いくつかの発見がありました。

以下、ネタバレ含むのでまだ映画を観ていない人は読み飛ばしてください。

 

まず、役所広司さん演じる久木という人物ですが、50代のおじさんです。黒木さん演じる凛子さんは38歳。いいかんじの歳の差ですが、男性が50歳という設定は見逃してました。僕より年上のおじさんががんばっていらっしゃるので、僕もまだまだいけるってことですね。(笑)

 

僕はこの映画の原作本(渡辺淳一)は読んでないのですが、映画では二人が愛し合う場所は決まっていいかんじのシティホテルや旅先のホテル。なので1回のえっちに相当お金がかかっています。

 

で、そういった金遣いの荒さや会う頻度からしてすぐに双方の家族や会社の同僚にバレてしまっています。

 

改めて観ると二人は凛子さんの義理父の葬式の日にもホテルで逢ってセックスしていることにびっくりします。(笑)あれ、こんな話だっけ?って全然忘れていて新鮮でしたが、かなりむちゃくちゃな逢い方をしています。(どんだけ早送りでえっちシーンだけ観てたんだって・笑)

当然、凛子さんは葬儀の場に不在となり、深夜に帰ってきて母親にこっぴどくしかられます。義理父とはいえ、さすがに葬儀の日にそんなことしてるとはありえない。(笑)

 

そして二人は都内に「逢引部屋」を借ります。

ホテル代と月極の部屋代を天秤にかけると、部屋借りたほうが安いとなったわけですが、それもどうなんだろ。(笑)

ラブホに行けばいいのに、と真底思いましたよ。(笑)

 

二人の関係がバレることで、当然いろんなところから非難をあびまくるわけですが、単なる不倫批判の内容に陥らないよう、肯定するための人物が設定されていました。

それが平泉成さん演じる水口吾郎という久木の同僚です。

この方はガンになって劇中で他界するのですが、亡くなる間際に久木と面会し「お前のように思うままに生きたかった」というようなセリフを久木に告げます。

原作者の渡辺淳一さんも不倫をばんばんしていた方らしいので、やはり不倫恋愛の美しさを伝えるために、こうした肯定派のキャラを劇中に設定したのだなと思いました。

 

実際、人はその死の間際に後悔の念を吐き出すと言います。その多くが「もっと自分が思うままに生きればよかった。」「もっと好きなことをしておけばよかった。」という後悔だそうです。

水口吾郎のセリフはまさに人の終焉時に吐くリアルなセリフだったわけですね。

 

主役の二人は追い詰められて、最終的に死を選びますが、遠い田舎の街でもいいので人生そこでリセットして仲良く暮らしていけたんではないかなと、今回二人の姿や周囲の環境を見ていてつくづく思いました。

永遠の愛を貫くには正しい選択でもあるのですが。