環境省の低炭素社会構築に向けた提言についての私の考え | がんばらない、でも諦めない

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低炭素社会構築に向けた再生可能エネルギー普及方策について(提言)


太陽光発電世界一奪還に向けてということで、導入目標量を


2020年 3,700万kw

2030年 7,900万kw


としていますが、可能でしょうか。


東京電力が夏場に発電する電力が約6,000万kwなので、東京電力の発電規模に匹敵する出力です。


ふだん電気の品質を意識している人は少ないと思いますが、電気の品質とは、電圧と周波数のことを言います。


皆さんご存じの通り、太陽光発電の出力は天気に左右されます。


消費が発電を上回れば電圧と周波数が低下し、電気製品が動かなくなるでしょう。

また、その反対に発電が消費を上回れば、電圧と周波数が上昇し、電気製品は壊れるでしょう。


普通の商品では倉庫に保存して受給調整できますが、大量の電気を貯められる電池はありません。電池の代わりをする物として、揚水発電所がありますが、建設するには自然保護団体の反対に遭うでしょう。


電力会社は、日夜電圧と周波数を維持することに明け暮れています。


東京電力に匹敵する発電出力が天候によって左右されれば、電圧と周波数のコントロールは不可能になり、広い範囲で大停電になる可能性があります。


発電所のことを知っている者としては、この提言は現実的に不可能な数字だと思います。