『セロ弾きのゴーシュ』
宮沢賢治の書いたこの作品をはじめて知ったのは、
童画家・茂田井武の絵本であった。
すきとおった美しい言葉の世界を
絵で表現するすごさ。
その感動はいまだに忘れることができない。
粗末な小屋でセロの練習をするゴーシュと
同じように、
狭い和室を借りて、
宮沢賢治のこの詩を
影絵で表現しようと
本気で
ものづくりをした人たちがいた。
それは、
草創期の影絵劇団かしの樹の
メンバーである。
こんにちは。
草創期からいちばん、遠いところにいる
佐川です。
ぼくたち、
2月3日 津市久居アルスプラザで、
4日 名古屋文理大学文化フォーラムで、
ホール公演をさせていただきました!
時代を越えてきたものがもつ
あの銀色の雰囲気を漂わせる大がかりなセットや、
光の法則を応用した水車のセットなど、
『セロ弾きのゴーシュ』は
影絵の古典のような作品で、
ぼくは稽古のときから、
「すごいな~」
「人間は豊かだな~」
と思っていました!
実際のチェロを弾くからこそできる
影絵のゴーシュと、プルミエのチェロ奏者
三枝慎子さんがシンクロする場面もあるんです!!
ぼくはこの作品を受け継いでいけることに
大きな喜びを感じるとともに、
この作品をつくった草創期の先輩たちに
嫉妬を感じます。
ぼくも本気でものづくりをしたい。
そう思います。
佐川