痛みには2種類あります。
ひとつは脳が「痛い」と感じる痛みです。
体に強い刺激が加えられると、 体の組織に分布した刺激に反応する神経が興奮して電気信号を脊髄、脳へに送ります。
脳が「痛い」と感じる痛みです。
もうひとつは、悩みや不安が痛みを強くするものです。
たとえば、私は昔、夜、塾の帰りに自転車で転んでしまったのですが、ちょっと痛い程度でしたので、自転車をおしてかえりました。
暗かったのでよくわかりませんでしたが、家に帰ってみると服が血だらけで顎がぱっくり切れていたことに気づき、急に痛くなって病院に担ぎ込まれたことがあります。
こんなに血が出ているんだから痛いに決まっているという不安が痛みを強くしたんだと思います。
昼間は痛みがないのに、夜になると「痛い」と何度もナースコールをする患者さんがいます。
これは病気による痛みだけでなく、その人が何かに悩んでいるために痛みがより強くなってくるのです。
理由のわからない痛みはよりつよく感じます。
そんなときに必要なのは心理的なケアです。
心理的なケアについては、明日お話しします。