警察官のYはその後も業務を遂行していた。家庭を支える一家の大黒柱として、献身的に公私に汗を流していた。
この日もパトロールで、後輩のXと街中を巡視しながら、会話を挟んでいた。運転席にX、助手席にY。
X:「交番外での仕事として、管轄内でのパトロール。その主な目的は犯罪の未然防止。空き巣や強盗、違法薬物の売買など」
Y:「そうだな。地域住民の安心につながるのと、注意喚起。最近なら、『特殊詐欺』だな」X:「地域警察官の武器・職務質問。職務質問から実際に検挙につながった例も多くある。先輩。前にも言ったと思いますが、そのサイバー犯罪の主犯に、警察官職務執行法を行使し、職務質問してみてはどうでしょうか」
Y:「そうだな。それが一番いい。なかなかお前も腕を上げてきたな」
Yは後輩のXをそう褒めると、Xは照れながら、パトカーを運転していた。そこで少し話題を変えて、
Y:「防犯活動の一環として、巡回連絡も行っている。事件・事故発生時の臨場。交番勤務以外では、心身を鍛える術科という訓練も重要な仕事の一つ。柔道・剣道・合気道。定期的に逮捕術や拳銃射撃の訓練もある」
→ここで回想シーンとして、過去にYが若手の頃一日の流れとして、行っていた仕事を映像として振り返る形で→白黒(モノクロ)映像
Y(V.O.):「一日の流れとして、7時に警察署に出勤、仕事の準備をして7時30分から8時まで署内にある道場で剣道の術科訓練。制服に着替えて8時30分に係長から指示を受ける。9時30分に交番に移動し、勤務開始。交番に来る人の対応、パトロール、巡回連絡、110番臨場など。12時から昼食休憩」
→そして、ここからは今現在のYが一日の流れとして、行っている仕事を映像として→カラー映像
Y(V.O.):「13時から勤務再開。16時30分、夜勤の警察官と交代して、16時45分ごろ、帰署。指示連絡や事務作業を行い、17時15分、退署。18時に寮に帰宅。夕食を食べたり、トレーニングを行ったり」
Y:「住民からの期待を常に意識。事故処理で当事者から厳しく咎められ、心が折れそうになったことも。人々の安全・安心を守るために。サイバー犯罪を取り締まる警察官は体力よりもITに強いことが大きな武器」
X:「本当にそうですね」
Y:「これは警視庁の方のことだが、白バイでパトロールに当たる警察官。交通事故の減少のため、命懸けで任務に当たる。交通違反の指導取締り活動に尽力。白バイ隊員には取締り以外にも、例えば、事故発生時の交通整理や重要事件発生時の緊急配備、国内外の要人が乗った車の警護・警備。また、箱根駅伝や東京マラソンなどの大規模イベント時の先導や、特別な交通規制実施時における車両通行止めなどの交通対策」
X:「つらくてもがんばれる理由は何なんですか?」
Y:「一つは使命感。もう一つは都民からの感謝の声。これからの10年を見据えて。電動キックボードで変わる新たな交通規制。自分の可能性を信じて挑戦してほしい。お前もじきにそうなれ」
YはXにそう発破をかけると、それを聞いたXは運転しながら、一段と気が引き締まり、表情がキリっとなった。
Y:「サイバー犯罪の被害者は大学卒業後の新卒以来、24年間社会人らしい社会人生活を送っていない。加害者、被疑者は日本を代表するメディア組織だ。そのメディア組織が主導する、経済的虐待を四半世紀受け続け、昇格や昇給はもちろん、結婚や出産、育児なども経験できていない。これでは人間として生きている実感を味わっていない。何とも憎い世の中で、日本を呪うのは至極当然だ」
X:「なぜ被害者はその組織がサイバー犯罪をやっていると分かるのですか?」
Y:「大学時代に書いた卒論やメール答案が担当教官の無断転送でそこに送付され、番組に反映している公算が高いからだ」
それを聞いたXは納得がいき、声高に頷いた。
X:「それはひどい。他人の手柄を横取りするなんて…。横領や着服でしょ?仲のいい親友からのネグレクトもあったと報告されていますしね。被害届を受理し、その組織に職務質問に行きましょう」
Y:「そうだな。お前が言った通りだ。これ以上その組織のやりたい放題ではアカン。被害者は大震災などの日本が一番苦しい時に助けているのに、その日本は被害者が一番苦しい時に助けてこなかった。これでは…。この国家的犯罪の全貌を公にする時が来たようだな。まさに時の内閣が総辞職した、かの産学官が絡んだリクルート事件に匹敵する。シロ、クロあいまいな空前絶後の疑獄事件だ。ホシ(犯人)はもうすでに特定できている。あとはどう挙げる(アゲる=検挙する)かだ」