CAPTION:その後、JとLは完全に仲直りし、二人の友情はずっと続いていった。彼女らが中学校を卒業したと同時に、姉妹の部屋のカーテンを閉めても、$は現れなくなり、恐竜の世界は幻と消えた。Oはその後、日本の出版社から芥川賞・直木賞のWの受賞通知を、世界の出版社に遅れて受けることになった。いわば、文藝春秋は大トリを務める格好となった。それから、Oは母校のスタンフォード大学の教授として招聘され、教鞭を執っている。音大生のQはNとしばらくしてNと婚約を交わし、P教授の仲人のもと、ロシアで結婚式を挙げた。今でもヴァイオリンを弾いている。KとTは体操競技を続け、Kはケガから完全復帰すると、二人揃って次の大きな大会に向けて調整を進めていて、「優勝」を目指している。Hは卒業制作に福井県でKと初めてデートしたあの森の風景画と、ケガをしたKの写真をもとにしたKの人物画を合成した油絵を描いた。パリに行く前、HはKが画廊を訪れ、関係を修復し、愛の印として卒業制作で使った思い出の鉛筆をプレゼントとして渡した。Bは大学を卒業後、法律とバドミントンの経験が、ある組織であった法律事務所に買われ、「登記にかかわる書類作成がしたい」と司法書士の研修生として働いている。事務所の仲間である弁護士や税理士、行政書士の方々と協力しながら、今日も一生懸命に働いている。
このそれぞれのシーンは一連のつながりである。点が線となる設定になっている。それぞれが一つとなって融合し、
世界平和を願っている。

→BGM:BLACKPINK,“Ready For Love.”

directed and written by Hideki Noda

“Thank you very much. I appreciate all your help.”