自分も、実に寄り道が多い人生だ。
社会人になって3年目が終わり、別の部署に勉強に行くことにした。
親父がその一年前に死んで、その部署を継がないといけないという家庭の事情もあったけど、
仕事のストレスが大きくて、”こんな大変な仕事、一生できるんだろうか?”なんて思って、変更を決めたところもあった。
移ってからというのは、仕事は楽だが、満足できる仕事ができず、つらい思いをした。
いろいろあった。
結局は、2年後に、元の部署の仕事に戻ることになった。
戻ってきたはいいが、社会人5年目。
まだまだ経験は浅く、部署内の同期に遅れをとっているという負い目があった。
同期や後輩に、陰口を叩かれたりもしたっけなぁ・・・
悔しかったけど、言われても仕方なかった。できないんだから。
でも、絶対に負けたくはなかった。
そして、ヒトより頑張ったこと、負けていないことを、なんとかして証明したかった。
同期を追い抜いて、勝てるかもしれないこと。
それが、資格だった。
そのころ同期の連中は、資格なんかとっても何の役にも立たない、と言ってとらない連中が多かった。
でも、自分は”試験に落ちたらカッコ悪い”とか”自信がない”といってるようにしか聞こえなかった。
そんなに大したことのない資格なら、さらっと取ればいいのに・・・と思ったが、だれも取ろうとしない。
そこで、自分は、一年にひとつずつ、資格を取っていくことにした。
仕事をしながら朝4時に起きて勉強をするのは辛かったけど、
3年したら、同期では一番早く主要3資格を取得していた。
”資格とったからって、なにが役に立つの?”
と、いう連中も、まだいる。
たしかに、一理ある。
”で?なにがいいたいの?”といってやりたい気も、ある。
自分にとっては、頑張って、追い抜いたという自信になった。
もちろん、新しい知識を得たり、整理ができたりと、ダイレクトに仕事の質が上がった。
実際の経験値としては、追い越していないかもしれないけど、
頑張ったねと、素直に自分をほめてあげれるようになった。
そしたら自信もできたし、自分を大事にできるようにもなった。
それからは、勢い余って、あきらめていた学位も取ってしまった。
それが、今となって、自分の名刺がわりになっている。
一度、寄り道をしながら、また真ん中の道に戻れる後ろ盾にもなっている。
”こんだけの経歴があれば、望めばどこでも大丈夫でしょう。”
勧誘してくださった、ある施設の責任者の方にそういわれたときは、やっと戻ってこれたんだなという達成感と、認めてもらえたことの喜びを感じた。
“人生は回り道すればするほど、人生の徳になる。人生にとってみては、近道なんだよ。”
高校の担任の先生が、浪人する前にそういってたっけ。
なんとなく、いま、わかる気がする。