海外赴任 → (残念ながら外タレがあまり来ない)福岡帰着、同地で8年間勤務 → 退職 → コロナ禍のなか芦屋でスタジオ開業、という流転の50歳代を過ごして、2015年3月30日のGlenn Tilbrook以来8年振りに「ライブ」に行ってまいりました。今回の目当ては、海外赴任直前だった'09年3月21日「私の東京最終ライブ」の再現となる、Dave Stewart and Barbara Gaskin4回目の来日コンサートで、ご丁寧なことに会場まで同じです。

メンバーは、スチュワート/ガスキンと、5年ほど前からギターを手伝っているBeren Matthewsの3名。4月21日~23日、延べ4回のギグのセット・リストは毎日変わる、との触れこみでしたが、私が観た初日は次の通りでした。

1) Deep Underground   2) Grey Skies   3) Walnut Tree Walk   4) Till the End of the Day   5) The 60's Never Die   6) All My Blue Days*   (中入)   7) In the Region of Dreams (?)*   8) Henry and James   9) From My Window*   10) Heavy Hearts   11) Your Lucky Star   12) New Jerusalem   Encole 1) I'm in a Different World   2) Fire in the Kingdom (1666)*

(*…新曲)

 

※ 14年ぶりの外苑前「月見ル君想フ」。所在地を完全に忘れており、

入場後客席左の飲物カウンターを見て漸く「嗚呼来タ事ガ有ル」と思ひ出しました

 

早い整理番号での入場でしたがわざわざ後方の丸テーブル席を選び、カクテルをちびちび飲みながら久々のライブを堪能しました。その間つらつら思っていたのは、

☆ スチュワート御大は例の"National Health"眼鏡を復活させ、そのせいか見た目は逆に若返ったようでした(Egg/Hatfields時代が爺むさかったのか?!)。演奏面では相変わらず精緻なプログラミングと華麗なソロを披露し、階上の専任エンジニア…Ted Haytonとの息もぴったりでした。

パートナーのガスキンの歌声も「相変わらず」。このペアはこのあと何歳になっても、若い時と同様のギグを続けられそうです。

☆ 彼らの40年余のキャリアのスタート当時は、A面…カバー曲、B面…オリジナルのシングル発表が主でしたが、今やカバーは上の4)(Kinks)・E1)(Four Tops)のみ。一方で御大のオリジナルは、どの曲も作風が近似してはいるものの、私にとってはとても好ましい「拡大再生産」に聞こえます。更に、5)や11)では懐かしい洋楽ヒットのメロディが織り込まれていて、山場が「聖地エルサレム」(50年前のELPのカバーのおかげで、この曲には英国人とはまた異なった感慨を抱いています)を引用した12)、ときては、どうしても涙腺が緩んでしまいますね。

ギグで披露した新曲を含むアルバムが(御大曰く)「年末には出る」そうで、バリバリ現役ユニットの新譜として非常に楽しみです。

 

(4/23/2023)