まずは、

☆ 「今年最初のレコード評」で書いたFrank Zappaの"Waka/Wazoo"。その中の実況編でドラムを叩いていた名手Jim Gordonが、3月13日に亡くなっていました。ずっと収監されていて演奏者としての活動はとうの昔に終わっていたとはいえ、ザッパ師との共演音源が初出したばかりなので、やはり寂しいですね。

☆ これまた3月に書いたGenesisのDVD"1976"の画像が、'08年の"A Trick of the Tail"紙ジャケット再発バージョン付属のDVDに収められていました。ただ、こちらの場合は単独DVDの方が早く発売していたわけで、不注意を責められる性質のものではないことを申し添えます。

さて、前回で予告した掲題EPレコードの個別ご紹介、最初の4枚です。

 

①・②・③・④

 

① "Chase Greatest Hits 1" … ChaseのデビューLPから4曲を選んだEPで、LP第1面1曲目、バンドの名刺代わりのインストゥルメンタル曲"Open Up Wide"、空前の大ヒット「黒い炎」、2枚目のシングルとなった名曲「ハンドバッグと正装」と、選曲も順当。今はデビュー盤をCDで持っているので無用の長物となっていますが、購入当時はよく聴いたものです。

② "Grace Slick/The Great Society" … グレイス・スリックがJefferson Airplaneに加入する前、'66年6月にサン・フランシスコ近郊のクラブ"The Matrix"で収録された実況録音で、彼女がのちにエアプレインに持ち込んだ"Somebody to Love"と"White Rabbit"の2曲が入っています。米大手Columbiaはグレイスの押し出しを目当てにレコーディング契約を申し出たものの、直後に彼女が辞めた(ほどなく当時夫だったバンドのドラマーJerry Slickとも別れた)ため、グレイト・ソサイアティとしてはこの録音しか残っていないようです。私は"Somebody to Love"を書いたDarby Slickのことをグレイスの兄か弟だと思っていたのですが、実は「義理」の関係だったんですね。

③ "Simon and Garfunkel/Wednesday Morning, 3AM" … "Sound of Silence"のアコギのみバージョンを聴きたくて買いました。

④ "Paul Revere & The Raiders/Kicks!" … 米国のポップ・バンド、まだMark Lindsayではなくリヴィアが看板の頃のヒットの寄せ集め。

ところで、②~④はCBSソニーの"SONE70000"番台で発売されていて、②は70002、③は70024、④は70033ですが、栄えある70001はS&G、映画「卒業」のサントラ盤だそうで、その後は当時のコロムビアのカタログを反映してムード系音楽家の盤が並ぶなか、70008にJanis Joplin、70025にBob Dylan、70027にThe Tremeloesが僅かに「ニュー・ロック系」として頑張っています。

 

(4/15/2023)