前回ご紹介したColosseumの20年前のDVD "Live at Rockpalast 2003"について、いましばらく。

演目は当時の新譜"Tomorrow's Blues"収録曲を中心に'94年の再結成後のものが多く、それらの曲は構成が複雑ではないので、正直にいうと最初は力を抜いて「聞いて」いたのですが、そのうちにDave ClempsonとBarbara Thompsonが尋常ならざる演奏を繰り広げていることが徐々に染みてきて、とても面白くなってきました。前回も書きましたが、このときのクレムは最高です。

ということで、ここからは行きがけの駄賃で、彼らの数少ない映像作品を振り返りたく。

下の写真右側は、'03年に発表された上記再結成記念コンサートの実況"The Complete Reunion Concert Cologne 1994"です。

この少し前に出たCD "The Reunion Concerts 1994"は「実際の演目マイナス'71年の"Colosseum Live"収録曲」でありコンサートの全貌が把握できないこと、Jon Hisemanのソロは収められているものの、画像がないため途中の「曲打ち」で彼が何をやっているのか分からないこと、以上により、やはりここはDVDですね。23年ぶりのリユニオンだったので、"Colosseum Live"当時から全員様子が変わっていますが、今("2003"を見た後で)再度見ると、(Dick Heckstall-Smithを除く)5人は「まだ非常に若い」です。

末尾に、再結成に合わせて組まれた長編ドキュメンタリー"The Story of Colosseum"が付いているので、ハイズマンの自伝"Playing the Band"同様、いずれ時間をかけて「聴き」解きたいものです。

 

※ 「コラシアム」の典型的なパブリック・イメージは、

やはり左のDVD表のようにD.H.-S.の演奏シーンなのですね

 

もうひとつ、写真左側は「XXL Media Entertainment」という発売元の、おそらく非正規の"Colosseum in Concert 1971"。

ジャケット裏の曲目が本編と全く不一致なので(非正規だとしても噴飯もの)、以下に正しておきます。

1) "The Machine Demands a Sacrifice" … おそらく独TV "Beat Club"から。ハイズマン / D.H.-S. / Dave Greenslade + Tony Reeves + クレム + トムプスンという編成から、'69年夏の収録と推測。

2) "Tanglewood '63" / 3) "Take Me Back to Doomsday" … これもおそらく独TVから。顔ぶれはChris Farlowe / Mark Clarkeを加えた最終の6人。

4) "Skellington" / 5) "Tanglewood '63" / 6) "Lost Angeles" … おそらく'71年、パリでの実況。同じく最終の6人。

7) "Those about to Die" / 8) "Debut" … '69年3月に制作された映像付きのスーパー・セッション"Supershow"から転載。この時はJames Litherlandを含むオリジナルの5人。

話が逸れますが、"Supershow"は単独でDVDになっていて、コラシアム以外にLed Zeppelin、Eric Clapton、Jack Bruce、Steve Stills等も呼ばれています。これら共演者から、デビュー時のコラシアムの位置(大きな商業的成功を収めるであろう、という期待度)がうかがえます。

 

(2/24/2023)