弊スタジオは11月初旬に開業3周年をむかえます。それをひかえた9月最終週~10月第1週は、おかげさまで開業以来最大の賑わいとなりました。個人練習のリピーターの方に加えて、"With Colona"の概念定着の証なのかバンド活動が復活してきている印象を受けます。3年間いろいろとございましたが、なんとかこの流れが続いてくれればと祈っております。

来月お越しのお客さまには、ささやかながら記念品を用意する予定です。この機会に是非お運びください。

 

さて、今回は掲題シリーズ"I"と"J"を一気にまとめたく存じます。

☆ ソート順、Iの一番はI-Level。1980年代前半の英国の3人組で、現在の知名度は殆どゼロに近いですが、'81年のJohn Foxxのソロ"The Garden"や'82年のB.E.F. "Music of Quality and Distinction"で冴えた演奏を披露していたDuncan Bridgeman (kbd)とJo Dworniak (b)のコンビが中核だったこともあり、贔屓にしていました。アルバムを2作発表しましたが残念ながらBigにはなりきれず、'89年、男性に代わり女性歌手と組んだ"Be Big"なるバンドでのシングル発表が、後にプロデューサーに転身する彼らのポップ演奏者としてのキャリアの最後かと思われます。

☆ Ifを挟んで、英国のソウル/ディスコ・ユニットImagination。プロデューサー・チームJolley and Swain(彼らのアルバムも写真上に映っています)と組んで、クールでダウンテンポな'80年代最先端の音を作っていました。このカテゴリーでは、隣のIncognitoやJunior等もよく聴きました。

☆ Incredible String BandはLPでは全部が揃わず、買えなかった作品は'06年紙ジャケットCD化された折りに揃えました。Mike HeronとRobin Williamsonをコアとする英国サブカルの総本山だけあって、作品の内容も多種多様で焦点があてづらいバンドです。私は(特にウィリアムスンの音楽が)好きは好きなのですが、奥が深そうで、ここに下手なことは書けない気持ちです。

☆ It's a Beautiful Dayのデビュー作は盤じたいが'70年代後半なかなか見つからず、私が所有しているのもおそらく原盤を忠実にコピーした海賊盤だと思います。音楽は、主宰者David Laflammeのバイオリンを前面に出した音作りにもかかわらず結構ワイルドで、代表曲"White Bird"がこのバンドにしては異例なほど大人しく「浮いて」いますが、最終作"Today"に至って持ち前のワイルドさが良い具合にこなれてきた感じです。

 

※ 本編ではふれませんが、Neil Innes、Jet、Sophie and Peter Johnston等も映っております

 

☆ "J"に入って、'80年代に好きだった音楽家が続きます。'79年デビューのJoe Jacksonは、'82年の名曲"Steppin' Out"が聴き始めで、その後はジャズやラテン音楽等の影響を受け微妙にスタイルを変えながら、音のどこかに「隙間」を作っておく手法で、端正なニュー・ウェイブ・ポップを作り続けました。少し遅れて'83年にデビューしたHoward Jonesは、ヘッドセット・マイクと数段縦積みのキーボードを駆使してたった一人でライブを行っているのをMTVで見て衝撃を受け、間もなく聴いた"New Song"・"What Is Love?"・"Hide and Seek"のデビュー3連発でファンになり、最新のリリースまでフォローし続けています。

☆ Joy Divisionは、'80年5月29日に7'シングル"Transmission"、7月1日にLP"Unknown Pleasures"、同月18日に7'シングル"Love Will Tear Us Apart"を、それぞれ手に入れています。

"Transmission"については当時の印象を書いたメモが残っていて、「音はHawkwindみたい、装飾的でないニュー・ウェイブ、歌手はJim Morrisonの影を引きずっているよう」等と書いていますが、その後LPを買ったときに歌手Ian Curtisの自死という事実を知っていたかどうかは憶えていません。NewOrderの発足と変遷を追いかけ続けた私は、カーティスの命日'80年5月18日が全ての始まりであったような印象を抱いていますが、最近はそれ以前のJ.D.の音楽ともう一度真剣に向き合ってみなければ、と感じています。

 

(10/8/2022)