今週は、空き時間にスタジオのPAでJCMの2017年のCD”Heroes”をかけて、ドラマー…Jon Hisemanの真似ごとをしていました。

このCDは、Hiseman-Clem Clempson (G)-Mark Clarke (B)のトリオで、Hisemanのバンドで演っていた曲を中心に再演しているのですが、ギターリストや歌手がオリジナルと違っているのであまりリユニオン感がなく、その上、3人の溌溂とした演奏が素晴らしかったです。

”Heroes”とは、このCDを捧げている3人の音楽的「英雄」のことだそうで、演目とその顔ぶれは次の通りです。

1)”The Kettle”(コラシアムのサックス奏者…Dick Heckstall-Smith)

2)”Strangeher”と9)”Foyers of Fun”(テンペストのギター奏者…Allan Holdsworth)

3)”Weird of Hermiston”と7)”Grease the Wheels”(作曲者のJack Bruce)

4)”Four Day Creep”(Clempsonが参加していたHumble PieのSteve MarriottとGreg Ridley)

5)”Yeah Yeah Yeah”(テンペストのHoldsworthの後任…Ollie Halsall)

6)”Rivers”と8)”The Inquisition”(コラシアムⅡのギター奏者…Gary Moore)

10)”Only Sixteen”(作曲者のGraham Bond)

11)”The Real Great Escape”(作曲者のLarry Coryell)

Hisemanは’60年代末からコラシアム→テンペスト→コラシアムⅡでClem-Holdsworth-Halsall-Mooreと、いずれも素晴らしいギターリストと組んでいましたが、Clem以外はいずれも早逝しています。Clemは私の最も好きなギターリストで、コラシアムの再結成後は長くHisemanと一緒なのですが、ひょっとすると、先述のコンセプトでのレコーディングの話があったときには『今度はおれの番やろか』と思ったかもしれません。

ところが、レコーディングを終えツアー中の2018年6月、ClemではなくHisemanが突然”Hero”となってしまいました。演奏があまりに完璧すぎて可愛げに欠けるHisemanの新録がもはや聴けないのは、とっても残念です。

… 以上を書いているうちに、このCDの収録曲がらみでふれたいことが山ほど出てまいりました。年があらたまりましたら、しばらく「ジョン・ハイズマンとその仲間たち」のテーマでブログを書いていく所存です。

皆様、佳いお年をお迎え下さい。

 

(12/27/2019)