The Rotters' Placeのブログ

The Rotters' Placeのブログ

芦屋業平橋西詰、音楽スタジオThe Rotters' Placeです。

R.I.P., Georg Wadenius (5/4/1945 - circa 5/1/2026).

ワデニウスは、私がBlood, Sweat & Tearsを聴き始めたタイミングで(即ち、初来日の後)バンドに加わり、'75年にB.S.T.が2度目の来日をする直前に辞職したので、見ることは出来なかったです(代わりに来たのはMike Sternでした)。

David Clayton-Thomasが、辞める前あたりからB.S.T.に速弾きギターを持ち込み始め、その路線を引き継いだのがワデニウスでした。彼のおかげでSteve Katzの居場所がなくなったのは残念でしたが、 "Maiden Voyage" でのソロは中学2年生の耳にはとても新鮮でした。

 

もう一つ、これまで、不特定多数の皆様への動画提供にはあまり興味を持たずにすごしてまいりましたが、行き掛かり上YouTubeに個人チャンネルを登録する必要が生じたので、それならば…とそのチャンネルを発展させ、我がスタジオ名"the-rotters-place"を冠して、この6年間に手掛けた一人多重録音演奏動画をぼちぼち上げてみようかと考えています。演奏の出来はヒドいものですが、「ロック重箱隅つつき」の演目にご興味がおありでしたら、いちど訪れてみてください。

 

さて、Virginレコード発足当時の看板音楽家のひとつ、Henry Cowについては、いまだにその理由がよく判りませんが "Canterbury Music" の括りに入っていたので、そのライバルHatfield and the Northより取っつきが悪いと思いながらも、ほぼリアルタイムで聴いていました。ただ、当時の私にとっては訴求力があまり感じられなかったので、ほどなくLP群を手放し、1980年代に入ってからの彼らの形態・名称を変えての活動までは追いかけていません。

そんな私ですが、ここのところ聴いたレコードにカウのOB達… Chris Cutler、Lindsay Cooper、Georgie Bornが参加しているものが続き、特に後の2名が居たMike Westbrook Orch.の "The Cortège Live at the BBC" で、Kate Westbrookが声色を変えてコミカルに歌っているのを聴いているうちに、Slapp Happyと合体しDagmar Krause加入後のカウの歌ものが頭の中に蘇ってきて、ふと「いっちょう再訪してみるか」という気分になりました。

 

※ "The Cortège" のエンディング "A Hearth Burns" で、ケイト・Phil Mintonの歌に参加するボーン(左)

 

となれば話が早いのが「50周年記念」の箱モノで、カウ級のバンドでも中古盤「良」、11,000円余(新品の3分の2)で、かつて保有した陣容を遥かに越える音源が手に入りました。長生きはするものです。

ツアーに使っていた "Cow Bus" 写真が表を飾る箱の中身は、正規リリースのアルバム5種と、ライブ・アウトテイク集の合計17CD・1DVDに、3分冊合計180頁のブックレット。カウのその後の活動の拡がり方を考えると、本体で5作しか出ていなかったことは少々意外だったです。

カウを聴かなかった約40年の間に、私の耳にはフリー・ミュージックの受容体が随分増えたようで、3・4作目収録のダグマーの歌に寄り掛からなくても、1・2作目の木管を多用した、微笑ましくはあるものの決してこちらに微笑んではいない印象を受ける器楽演奏が心底楽しめるようになりました。18枚中の17枚目、DVDは'76年8月25日、スイス・Veveyにおける夜間の野外実況画像で、メンバーはボーン/クーパー/カトラー/Fred Frith/Tim Hodgkinson/ダグマーという有難いもの。「国内プレイヤー視聴不可」との情報がありましたがウチのYamaha君は無事対応してくれ、若々しいダグマーや楽器をとっかえひっかえしてアンサンブルを作っていく他の5名を初めて目の当りにすることができ、とても幸せです。

今後大量のおまけCDをこなしていくのが楽しみで、新たな発見があれば都度報告していきたいと思います。

 

※ このバンドは "Leg End" (→「伝説」)、"In Praise of Learning" (→「傾向讃美」)等、邦題担当のレコード会社社員泣かせでした

 

(5/2/2026)