先日5月19日に

秋葉原のUDXオープンカレッジにて開催された

「もっと知ってほしい卵巣がんのこと」を聴講してきました。


到着すると、普段ブログを拝見させていただいている方や、オフ会で実際にお会いした方も

たくさんいらっしゃり、なんと心強い。


講師を勤められていたのは、

東京慈恵会医科大学の婦人科学講座の落合和徳教授でした。

存じ上げませんでしたが、JGOG(婦人科悪性腫瘍研究機構)の理事長をされている方で、

まさに日進月歩の研究を日々重ねられている方でした。


セミナーやフォーラムに行くと、

厳しい話も目にすることになり、メモをとるペンがとまりそうになることもあるのですが、

その何倍も希望のある話も聴け、

やっぱり出かけてよかったと思えるものです。


午後は別の予定があり、残念ながら質疑の途中で中座してしまったのですが、

後日(約1週間後CancerChannel に当日の様子がアップされます。

改めてじっくりと最後まで見てみようと思っています。


距離的な問題や体調、都合などの関係で実際に出向くことができなくても、、

こうしたウェブを通じて、様々な情報が得られる今の時代なのですね。


私が聞いたなかでも、

治療方法が増え、内容も改善しているため、

進行がんであっても、卵巣がんの生存率や予後はとても上向き傾向であるというお話を含め

参考になる内容は多くありました。


一般的に行われているTC療法の次の治療も

抗がん剤の腹腔内投与、ウイークリー投与、3剤目追加(ジェムザールやドキシル)、血管新生阻害剤の追加、分子標準治療など多くの次の手が試みられているし、

期待のできる方法で今、エビデンスを構築中のものもあるとのことでした。


これから治験が必要な新薬も、書ききれないほど映し出されていました。


今苦しんでいる仲間たちに、

これから病気になってしまう方々に

その研究の成果がつながっていきますようにと祈り見つめてしまいました。



卵巣がんと分かってから、

早期発見のむずかしさを思い知らされるこのの多かったのですが、

遺伝子腫瘍マーカーなどの開発も進んでいながらも、まだ早期発見のための手立ては

ないのだそうです。

実際に5万例検査して、卵巣がんが見つけることができたのはたった10人。

これでは、発見率は非常に低いといことになり、

その10人のうち8人はステージⅠの早期がんだったときくと、

何とかならないのかな~~~と悶々とした気持ちは残りましたが、

希少がんの切なさなのかな・・・・全体のがんのうちの3%だそうなので(涙)



一方で、早期発見は難しいながらも、やはりリスクファクターとして、

家族歴、肥満、早初経、遅閉経、妊娠出産歴なし、不妊治療実施、ホルモン補充療法実施というのは

名言されていました。


母親、姉妹に罹患者が一人いたら、5倍。二人いたら7倍。

という数字。

あくまで統計ではありますが、私にとって大切な妹や娘たちに

検診の大切さを伝えることは一生、しっかり行っていかなくてはと思ったのでした。


排卵がリスクになるので、妊娠を希望しない場合は経口避妊薬を飲むとか、排卵がないように卵管を結んでしまったりすることや、子宮筋腫などで子宮を摘出するときには、卵管切除を勧めるなどという

話も出ていましたが、病気になって知り合いになった方の中には、

出産経験がある方もたくさんいらしたので、


ある程度の傾向はあるとはいえ、

あまり恐れすぎたり、

考えすぎたりするのもよくないな。とも思ったりもしたけれど・・・・


得るものが多いということは、

考えさせられることも多かったですけれど、


情報はと仲間と信頼できる医師は、

非常に大切だと思うので、

いっぱい、宝物をカバンに入れて持ち帰ることができた1にちでありました。



余談ですが、セミナーの日の午後は、

保護者会でした。

脱ウイッグをして、初めて会うお友達がたくさんいました。

「切ったの~~~~?」という友人の声に

「うん。切ったの!ばっさり!!」と、なんの迷いもなくこたえる私がいます。


実際に脱毛後、髪の毛が戻ってきてからも、美容院では数回結構大胆にカットしているし、

「切ったの。」というのに嘘はないのですが、


人間嫌な思い出を忘れちゃうっていうけれど、

私の中で、脱毛の記憶ってすごい勢いで薄れていっているような気がします。

「記憶をすり替える」というサスペンスドラマみたいなことが

脳内でおこっているような気がしている今日この頃です。


自分の単純さにびっくり。