『アメリカの鱒釣り』;涼木りらんさん【March 28 - Part 2】 | Down to the river......

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写真・音楽等の趣味や、日々の雑感、または個人的な備忘録……

先日知り合いの人から「ヘンタイですねぇ~」と言われました(^^;。

「えっ? 知らなかったの?」と答えましたが、エッチとかスケベとかはたまに言われますが、ヘンタイと言われるのは本当に久し振りだな、と思いました。今や死語に近い言葉になりましたねぇ。

ただ、僕からすると、そう言った相手も変な拘りが強いヘンタイだと感じているのですが……(笑)。

僕らは誰もが変わり者だ」と書いたのは、「F・スコット・フィッツジェラルド」でした。

人にはタイプなど存在しないし、同じ人間は2人といない」——と。



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1週間近くネットに繋がらない環境にいたので、よく読んでいるプログを過去に遡って見ていました。

そこで、個人的にとても興味深い記事を発見しました。広告写真家の「伏見行介」先生のブログです。


撮影、打ち合わせ、ブローディガン 4月2日(金)2114


「若いヘアメイクさんは別ですが、AD,CDの方達はブローディガンを知っていて嬉しかったです」と書かれていますが、みなさんは「リチャード・ブローティガン (Richard Brautigan)」という作家をご存知でしょうか?

一時は時代の寵児のように祭り上げられたものの、次第に世間から忘れられていった経緯は、スコット・フィッツジェラルドの人生と重なるところがあります。

村上春樹」さんのデビュー作『風の歌を聴け』は、評論家の間では賛否両論があり、断片的なエピソードを集めた構成に「これを小説と言えるのか?」との批判がありました。

また、その平易な文章も「カート・ヴォネガットやブローティガン等の外国翻訳小説のマネだ」という批判も多かったのです。

そのことが逆に、僕がブローティガンに興味を持ったきっかけになりましたが……(^^;。






そのブローティガンの代表作が小説『アメリカの鱒釣り (1967)』です。

とても奇妙な鱒釣り読本なのですが、短いエピソードを寄せ集めた構成は『風の歌を聴け』と似ています(^▽^;)。

釣りに関する内容かと言えばそうとも言えず……、何しろ〈アメリカの鱒釣り〉と呼ばれる人物が登場しているのです(笑)。

アイロニカルなユーモアに満ちた作品でもあるので、この手の本を読んだことがない人には、とても受け入れ難い内容の小説かもしれません……(^^;。

ここで、わたしの人間的欲求を表現すれば、——わたしは、ずっと、マヨネーズという言葉で終る本を書きたいと思っていた。(訳:藤本和子)

と書かれているこの小説は、次のように終わります。

追伸
あげるの忘れてしまって、ごめんなさいね、例のマヨネーズ。(訳:藤本和子)

人を食ったようなユーモアですが(^^;、奇妙で不思議な魅力のある作品なんですよね(^^ゞ。

僕もブローティガンを真似て、このエントリーをマヨネーズという言葉で終りたいという人間的欲求が湧いて来ます(笑)。



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僕が伏見先生の記事に驚いたのは、彼が生前のブローティガンと親交を持っていた事実もありますが、僕の面識がある人がブローティガンと繋がっていたことでした。

昨年末の伏見先生の写真展で、ご挨拶&名刺交換をしていたので、「面識がある」といっても差し障りはないでしょう……(^^;。

それともう1人、モデルの「涼木りらん」さん——。

彼女は自称「東京鱒寿司会の会長」と自認するくらいに「鱒寿司」が大好きなのです(^▽^;)。

鱒だけしか繋がってないじゃないか、と突っ込まないで下さいね(^_^;)。

鱒寿司好きの人に巡り会うのもかなり低い確率だと思うのですが(^^;、彼女を知って僕も「そんなに美味しいのか」と鱒寿司に興味を持ちました(^^ゞ。

大都市東京と言えども入手しづらい鱒寿司なのですが、それ以来、幾度か購入することが出来ました。

勿論購入する時は、頭の中は涼木りらんさんのことを思っているのですが、最終的に背中を押されて行動出来るのは、「鱒寿司→アメリカの鱒釣り→ブローティガン」という僕なりのイメージの連鎖があるからに他ありません(^^ゞ。

ブローティガンを知らなかったら、苦労してまで鱒寿司を食べようとはしなかったでしょう(笑)。

つまり、「涼木りらんさん→鱒寿司→ブローティガン」という図式が、今の僕の頭の中にはあるのです(爆)。

そもそも、僕と伏見先生、僕と涼木さんは同じ「写真」繋がりの関係だったのですが、今回それに加え、「ブローティガン(鱒)」という新しい繋がりを発見したので、とても驚きました(^^;。

とても個人的な思い込みの激しい繋がりですが(^^;、人との出会いの不思議さや、奇妙さを感じました(^^ゞ。

やはり、「類は友を呼ぶ」のでしょうか……(笑)。

伏見先生は「『アメリカの鱒釣り』もう一回よんでみようかな」と書かれておられますが、僕はそれに加え、また鱒寿司が食べたくなってきました(^▽^;)。



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ということで、前回に引き続き 3/28 に撮った涼木りらんさんの写真です(^^;。




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ちょうど午前の部が終わる直前で、担当スタッフさんが「終わりま~す」と声がかかった時の写真です。

3月末とは思えない真冬並みの寒さから解放されるというわけで、彼女の表情が輝いたのでしょうか?

普段の撮影会では見せない表情になりました。こちらからすると「決定的瞬間」(逃げ去るイメージ)なので、彼女を撮り続けました。

その全てのコマを今回はご紹介します(^^ゞ。

どれか1枚を選べなかったもので……(笑)。




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感覚的には「スナップ写真」に近い感触で、シャッターを切っています。

ドライブ・モードは「連続撮影」ではありません。

1枚1枚ピントを合わせてシャッターを切っています。

前にも書きましたが、撮影会では余程動きが速くなければ、「連写モード」は必要ないと思います。

……毎回誰かが連写しているのを見かけるのですが(^^;。




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「モデルとしての笑顔」ではなく、彼女本来の素の笑顔に近いと僕は感じたのですが、どうなのでしょうね……。

人にはタイプなど存在しない」わけなので、僕の勝手な彼女に対するイメージにすぎないのかもしれません。

思っている以上に人間は複雑な存在なので、思い込みには気をつけないと……(^^;。




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涼木りらんさんの写真からなのか、それともリチャード・ブローティガンからなのか分りませんが、今回の更新作業をしている時に、ふとある音楽が頭に浮かんだのでご紹介します。

人の想像(妄想)力は、ブローティガン同様、とても奇妙で不思議なものですね(^^ゞ。

2004年の映画『エターナル・サンシャイン (Eternal Sunshine of the Spotless Mind)』のエンド・ロールで流れる、「ベック (Beck)」の「Everybody's Gotta Learn Sometime」です。

「誰もがいつかは学ばなくてはいけない」と歌われるこの曲は、映画の余韻を増幅させる以上に、僕にとっては印象深いものでした(^^;。

こんな名曲を、こんなところで「ひっそりと」貼り付けても良いのだろうか——別の独立したエントリーにすべきではないか——、とも思いましたが、人知れず「ひっそりと」咲いている花なんかも情緒的に好きなので、ここに「ひっそりと」ご紹介することにします(^^ゞ。


Change your heart
Look around you
Change your heart
It will astound you

I need your lovin' like the sunshine
Everybody's gotta learn sometime
Everybody's gotta learn sometime
Everybody's gotta learn sometime, mmm




Beck - Everybody's Gotta Learn Sometime





このベックの曲は実はカヴァーで、1980年イギリスのバンド「The Korgis」が歌った「Everybody's Got To Learn Sometime」が原曲です。

おまけで、こちらもご紹介します。




The Korgis - Everybody's Got To Learn Sometime





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【追伸】

ダジャレを言うのを忘れてしまって、ごめんなさいね。

——川崎麻世、麻世、マヨネーズ(笑)。