2016年9月16日(金)

前回は脈絡もなく秋田駅まで北上したが、後から調べると本荘から東進した方が北へのつながりが良さそうだ。というわけで今回は本荘から再開しよう。

前はこちら。

 

今回の現地までの足はドリーム鳥海。JRバス東北と羽後交通の共同運行だ。今回は運よく羽後交通の担当便だった。木曜日にも関わらず8割ほどの乗車率。鳥海山目当てとみられる登山客もいて、東京行の乗客のものと思われるヘッドライトが落し物として見つかったり。

新幹線や空路でのアクセスも容易ではない秋田県南部への重要な交通機関として機能しているようだ。

 

本荘営業所-Honjo Office-(秋田県由利本荘市)


1.羽後交通(本荘)
(急行)玉米/老方経由横手バスターミナル行
秋田22い922
本荘営業所→横手バスターミナル(1870円)
6時40分〜8時27分


待合所のあるターミナルとなっている本荘営業所から旅を始める。市街地をぐるりと回って前回の旅の中継地点、本荘駅前角。しかしここでは誰も乗ってこなかった。高校生の自転車の大行列を抜かし、バスは一路東へ。

経路は違うものの、かつての羽後交通横荘線やその計画線に近い地域を走る。しばらく山道を急行運転するが、集落の横道にも寄るようになる。

最初の集落で一人、ふたつめの大琴の集落では3人と乗客は増えてくる。いつしか座席がほとんど埋まるくらいになる。老方を抜けて横手市に入る。車内を見渡すと多くは同じ制服の女子高生。彼女らは雄物川高校近くの停留所で降りていった。少し行った先に雄物川高校前というバス停もあったが使われていないようだ。


車内が一気に空くとお年寄りの短距離利用が続く。集落も途切れなくなってきた。北上線の踏切を渡り、羽後交通の横手営業所や整備工場を過ぎるとまもなく横手ターミナルだった。駅には入らずバスターミナルが終点だ。ターミナルより羽後交通整備工場前の方が下車が多かったのが意外だった。


横手バスターミナル-Yokote Bus Terminal-(秋田県横手市)



2.羽後交通(大曲)
六郷経由大曲バスターミナル行
秋田200か220
横手バスターミナル→大曲バスターミナル(720円)
8時50分〜9時42分


ここは個人的には3年前に乗ったことのある路線。かつて鉄道の旅で横手に宿泊したときに時間潰しに乗ったのだ。というわけで興味の少なさや夜行バスの疲れで昏睡状態。前回は3月の残雪の中で道が狭く感じたが、雪のない今となっては大した狭隘路はなかった。六郷高校入口では角館行きへの乗り継ぎができる。しかし今回は時間が合わなかったので大曲へ遠回りしよう。
 


大曲バスターミナル-Ohmagari Bus Terminal-(秋田県大仙市)

 

ここで回数券を買う。今回は羽後交通にお世話になる機会が多いけれど、回数券が窓口でしか買えないというのはちと痛い。



3.羽後交通(角館)
角館営業所行
秋田200あ2
大曲バスターミナル→角館営業所(510円)
10時00分〜10時42分


次のバスは5分前くらいに乗り場に着いていた。発車までまだ時間があったので窓口で回数券を買ってからバスに戻る。古めの小型車でやってきたバスにはスーパーや薬局が入ったバスターミナルからの帰りであろうお年寄りがたくさん乗っていた。


バスは小型車でなくても大丈夫なような幹線道路をひた走る。中仙地区だけ狭い道に入り、買い物帰りのお年寄りを降ろしていく。市立病院でほとんどのお年寄りを降ろし終わると武家屋敷をかすめて角館駅に着く。

そしてU字型に少し戻った先が角館営業所だった。



角館営業所-Kakunodate Office-(秋田県仙北市)


ここから歩いて武家屋敷を見物しよう。武家屋敷入口へは徒歩10分ほど。最寄りの停留所は伝承館入口だが、大曲角館線は通らないのだ。

角館の武家屋敷青柳家を見学した。

 

他の武家屋敷も見学

 

昼食は比内鶏の人気店、桜の里で比内地鶏の親子丼ときりたんぽをいただいた。

店内は外国人観光客でにぎわっていた。


角館営業所⇒(徒歩1.2km)⇒伝承館入口



4.羽後交通(角館)
田沢湖駅前行
秋田200あ9
伝承館入口→田沢湖駅前(570円)
12時26分〜12時58分


角館営業所から来たバスには病院からのお年寄りがたくさん乗っていた。またしても小型車の座席が全て埋まるような状態だ。横手から大曲までは大型車を持て余していたのに。


バスは田沢湖線と完全並走だ。ただ沿線は材木置き場ばかりで駅以外のところの利用は限られていそう。むしろ本数の少ない田沢湖線の補完と病院へのダイレクトアクセスにこの路線の真価はあるようだ。ということでほとんどの乗客は田沢湖駅まで乗り通した。田沢湖駅は街の規模のわりに大きくて近代的な駅舎だ。


田沢湖駅から盛岡方の隣駅の赤渕駅へは極端に本数が少ない。


5.秋北バス(花輪)
玉川温泉経由花輪営業所行
秋田200か869
田沢湖駅前→花輪営業所(2290円)
13時20分〜15時57分


13時11分に上下の秋田新幹線が同時にやってきて、駅前は突然賑やかになる。その乗客の7割が乳頭温泉行きの観光タイプの羽後交通のバスに吸い込まれていった。こちらも乗客は10人以上いるし、2時間半以上の長旅なので観光タイプのバスを期待していたが、やってきたのは大型の路線車だった。


座席がほとんど埋まった状態で発車する。まもなく田沢湖が見えてくる。バスは湖畔を少し走ってから回転場で回転して湖畔から観光客を乗せた。そこからだんだん山道になる。トンネルが増えてくると右手にダムが見えてくる。鎧畑ダムだ。

トンネルの合間の橋から見えるダムの水は水色で美しい。見えるダムは後に玉川ダムに変わる。新玉川温泉まで20分の地点、ふるさと会館前で14時10分から5分の休憩。ここで上の車両の写真を撮った。トイレがある休憩場所だが、当のふるさと会館は建物に板が打ち付けられている見るも無惨な状態だった。

休憩後は一段と坂が急になり、土砂崩れシェルターのトンネルをゆっくりとのぼっていく。まもなく新玉川温泉に到着する。玉川温泉から約3キロ手前にある新玉川温泉はこの界隈で唯一日帰り入浴ができる湯。そこで3分の1を降ろすとさらにのぼる。まもなく玉川温泉に入る。ここでは玉川温泉の入口のところで誘導員の人を乗せて坂を下る。眼下には煙が噴き出している岩場が続く。旅館に囲まれた玉川温泉のターミナルでは誘導員の人の誘導で転回する。乗客は新玉川温泉と同じだけ降りた。


玉川温泉でバスを待つ列があったが皆田沢湖行が目当てなのだろう。誰も乗ってこなかった。バスは温泉入口で再び誘導員の人を降ろす。誘導員の人は待機所に戻ると「ただいま路線バス進入中」のプレートを裏返した。バスはそのまま標高を上げて1000メートルを超えた。八幡平頂上行きと別れるアスピーテライン入口停留所では残りのほとんどが降りてしまった。バス停の前には温泉宿のワゴン車が停まっていて全員がそれに乗り換えたようだった。
車内が静まり返ったバスは山を一気に下る。徐々に集落が現れてきた。花輪線の八幡平駅を過ぎて久々の大きな街になると鹿角花輪駅、そして次が終点の花輪営業所だった。


花輪営業所-Hanawa Office-(秋田県鹿角市)
 

こちらは鹿角花輪駅。バスの発車の際には放送がかかり、ベルが鳴る。

 


6.秋北バス(大館)
大館駅前行
秋田200か335
花輪営業所→大館大町(1080円)
16時30分〜17時52分


バスはJR花輪線に完全並走。十和田南駅をショートカットする以外ほとんど一緒に走る。通勤通学とも逆方向なのかほとんど人は乗ってこなかった。

大館市の市街地に近い池内でようやくまとまった乗車があった。大館市は中心駅の大館駅と市街地がかなり離れている駅。かつては大館市の中心部には秋北バスターミナルというバスターミナルがあったが2013年に閉鎖されてしまった。宿泊地は旧秋北バスターミナルの近くということで市の中心部の大館大町で下車した。2013年以降の大館市のハブは大館駅とするとのことだったが、残りの乗客も全員大館大町で降りてしまった。




 

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