本書は、ブラックホールの研究で有名な著者が、生涯をかけて答えを求めた10のビッグ・クエスチョンに対する答えをまとめた書籍です。特に下記のクエスチョン1〜6は、著者の研究に根ざしています。読後の感想としては、クエスチョンの内容以上に、著者の生き方や偉業にただただ感動するばかりでした。
10のビッグ・クエスチョン
1、神は存在するのか?
2、宇宙はどのように始まったのか?
3、未来を予言することはできるのか?
4、ブラックホールの内部には何があるのか?
5、タイムトラベルは可能なのか?
6、より良い未来のために何ができるのか?
7、宇宙には人間のほかにも知的生命が存在するのか?
8、人間は地球で生きていくべきなのか?
9、宇宙に植民地を建設するべきなのか?
10、人工知能は人間より賢くなるのか?
著者は、21歳で「自分の病気が筋萎縮性側索硬化症(ALS)※1 である」ことを知りました。回復の見込みのない病気と知り、絶望するも、病気の進行が緩やかになると、研究への情熱を取り戻しました。「命ある限り、希望はある」と。その後、著者を駆り立てたのは、ビック・クエスチョンと自分が愛する人たち、自分を愛してくれる人たちの存在だった、と本書で述べられています。
2018年3月14日に76歳で永眠した著者は、イギリス・ロンドンにあるウェストミンスター寺院でアイザック・ニュートンやチャールズ・ダーウィンと並んで埋葬されています。
※1 筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは
https://www.nanbyou.or.jp/entry/52