「本を読むのが苦手だった人間が、それを克服した方法を書いている」読書術の本です。


本は1日で1冊読みきるのが理想

1冊を10日間で読むより、1日60分でパラパラと読み切る。その方が本のポイントが、記憶に残りやすいと著者はいはいます。1日1冊を基本として、週6冊、月25冊、年間300冊という多読生活を目指すのが本書の狙いです。


「読むスピードと理解力・記憶は、まったく比例しない」と割り切って、頭の片隅に残った部分に価値があると考える。本は、著者の思想のコピーだから内容を覚えようとするのではなく、「価値を感じられるような1%に出会う」ために読む。そして、1冊を深く読むのではなく、たくさんの本から小さなかけらを集めていく。それを自分の頭の中で大きな塊にしていく。そういう発想が大切だと述べています。


読書体験をストックする

「書くために読む」と意識を変える。

1、読みながら気になった箇所(できる限り1行)でどんどん書き写していく。「1ライン・サンプリング」

2、本を読み終えたら、その引用だけを読み返す。その中から最も素晴らしいと思った引用を1つだけ選ぶ。「1ライン・エッセンス」

3、その1行に感動した、心が動いた理由を30〜40字程度でメモする。「1ライン・レビュー」


書き写すことで、著者の思考や主張がより鮮明に見えるようになる。また、見返した時も、記憶の再現効果が高くなる。


本書で紹介されている読書方法は、すべての本に当てはめられる方法ではありません。著者は、本を3種類に分類しています。その中の「早く読める本」についての読書術として紹介しています。また、紹介されている読書術により「読書習慣を身につける」ことを著者は期待しているようです。