やがて英雄達は互いを傷付け合うのだった | Q1999=Q-IIIの奮闘記

やがて英雄達は互いを傷付け合うのだった

 今日は生活相談施設に行きました。

 あそこも正直言うとお袋が帰って来て、それで私が大丈夫なのか、本気で心配してくれていました。

 私も大丈夫だという確証は一切無いのですが、ただこのままずっと我慢をお袋にさせ続けるのも精神衛生上良くはないのではないかと思うのです。

 折角あそこまで回復したのですから、そこは素直に退院させてやっても良いと私は考えています。

 多分入院してずっと病院にいる事もお袋にとってはストレスになるので、そこから解放してやるのも一つ治療方針としては間違えではないと私も感じています。

 それに病院に慣れ過ぎてしまうのも避けたいですしね。

 矢張り何と言いますか、お袋には家で大人しく過ごして貰うのがベストだと私は思っていますし、勿論退院させる事に全くリスクが無い訳では無いのですが、それでも私は病院内の主のようにはなって欲しくないのです。

 まあ退院するにあたっても色々と課題は有ります。

 一つと言いますか、その代表格がまた以前のように自分の妄想に囚われてこちらの言う事を全て無視し、そして以前の場合だと食事を拒絶するとか、そういう事態に陥る事です。

 決してそれは非現実的な話、または私の杞憂では無いと思います。

 そういうピンチに陥った時助けてくれる存在がいるかどうかは大きいです。

 今回は訪問看護にそれを委ねる事となりますが、お袋は完全に心を開くとは思えません。

 矢張り最終的にお袋が頼って来るのは私になります。

 それを他へと向けたいのです。

 つまり私では無く訪問看護や病院のスタッフ等にSOSを出して、それで対応して行って頂きたいのです。

 その為にはお袋が彼等に心を開く必要が有るかと思います。

 自分がこの先頼って行く相手として、訪問看護なり病院のスタッフなりを認識して貰いたいですね。

 それが私の願いでも有ります。

 矢張り私だけで支えるのは無理が有ります。

 それはお袋にも理解して置いて貰いたいです。

 でもきっとお袋に心を開かせるって相当難しい事だと私の経験上分かっていますし、多分それも病気の症状の一つだとは思いますが、兎に角他人と関わるのをお袋は嫌がります。

 生活相談施設の話だとまめに面倒を見ようとする私が近くにいる事がまた良くないのだと言うのです。

 お袋に何か頼られてもそれで私が受け止めるのでは無く、違う方に頼って行く形を取って行くしかないとの事です。

 そうして私自身の身を守って行きつつお袋の問題を片付けて行くのが一番いい方法だろうと生活相談施設は仰います。

 何より、私自身が病人で有る事を忘れてはならないと言うのが生活相談施設としての立場ですし、彼等は少なくとも私の味方をしようとしてくれています。

 それが結果お袋の事は暫し他に任せるべきという結論に達した訳です。

 その為に訪問看護を入れるのですから、それを利用しない手は無いと言う訳ですね。

 お袋はそれで納得行かないとは思っています。

 でも私もお袋も二人が同時に助かって行く道を選ぶとなるとそれしか方法は無いのです。

 本当はこういう事は親父がやって行かないと行けないはずですが、親父は全くこちらに関与したがりません。

 他のきょうだい達も妹は少し援助してくれましたが、弟は完全に無視して来ています。

 結局私が殆どお袋の面倒を見る形になってしまっていて、生活相談施設なんかはそれがどれだけ危うい事かを知っているのでしょう。

 だって病人が病人を介護している訳ですからね。

 或る意味異様な光景だと思います。

 親父もきょうだい達も、本当にお袋を支えるつもりが無いのです。

 もう本当に冷酷だなあと思います。

 彼等を頼る事はしないでやって行くしかないですが、そうなると必然的に私に負荷が掛かって来てしまいます。

 それを分散出来れば良いなと今一生懸命に色々手を尽くしているのです。

 若しもそれで何か文句を言われれば私はそれに、ならば代わって見ろと言って行こうと思っています。

 自分達だけ安全な所にいて、それで高尚に文句ばかり垂れる奴は相手をする必要も無いと思います。

 実際にお袋を支えているのは私なのですからね。

 何としても共倒れを防ぐべく、お袋の事で私が一杯にならないように気を付けて行く必要が有るかと思われます。

 それくらいしか私に出来る対策方法は無いでしょう。

 生活相談施設は罪悪感を感じる必要は全く無いと仰います。

 私は寧ろ、ろくに支援も無い中良くやって来たと言って下さいました。

 でも私にも自分の幸福を追求する権利が有るとの事です。

 それは私も思っています。

 私だって、この世に生を受けた以上、幸せという奴を求めても良いと思いますし、身を犠牲にする必要は全く無いのだと本来ならばそう思います。

 実際私の他の家族達はそうしていますし、何ならばお袋の事から逃げ出しているとも言って過言では無いと私は感じていますね。

 特に弟はどうやら少し前に車を買ったのか、車の画像をラインのメインページに張り付けていますが、私に言わせればふざけるんじゃないと言う話になります。

 あいつ車変え過ぎなんです。

 今度ので何代目になるのでしょうか。

 それが分からないくらいに車をどんどんと変えて行っています。

 私みたいにそんなに車種に拘らないで、強いて言えば耐久性ばかり求める者には中々分からない世界なのです。

 別にベンツだフェラーリだとか興味は無いですし、何なら車検とかが安く済む車が欲しいと言うのが正直な所ですね。

 弟が車に拘りたがるのは趣味としてでしょうが、今それをするべきだと判断した事は責め苦を負わなければならないと思います。

 少なくとも彼が新車を買ってブイブイ乗り回しているその時に、東京ではお袋が入院している訳ですから、そこに対する援助をしようとか言う気持ちにならないのはおかしいと思います。

 まだ少しですがお金を置いて行った妹の方が何倍もマシですね。

 特に弟は幼い頃から散々お袋に心配を懸けて来た存在です。

 その恩に報いる為にもお袋のピンチには立ち上がって欲しかったですね。

 何かこういう言い方は少し穿った物の見方かもしれませんが、お袋の事を都合の良いATMだと思ってはいませんよね。

 その可能性も無きにしも非ずだと私は思って来ています。

 兎に角お袋に散々今まで金を出させて来たんです。

 それに対して報いろと私は言いたいですね。

 まあ弟は本当にそういう所でここまで冷たいとは思っていなかったので非常に残念です。

 結局私ばかりが負担を背負い込む事になってしまいました。

 本島ならばこういうのって家族皆で分担してそれで担げばここまで私も苦労しなくて済んだのですがね。

 何か凄く情けないです。

 皆一丁前に文句だけは私に垂れて来ますが、それで私ももう相手するのも疲れて来ましたし、何なら代わってくれないかなあとか思います。

 兎に角、お袋の事はまだまだ心配の種が尽きません。

 訪問看護と上手くやって行って欲しいですね。

 それは私の望みです。

 明日も休みです。

 ちょっと『RPGメーカー』で躓いています。

 矢張り攻略本が欲しいです。

 もうそういうのを売るつもりは無いのでしょうか。

 ちょっと明日また頑張ってみます。

 一日一善。

 明日をバーンと信じましょ。

 ドロン。