彼女は僕からの手紙を見る事も無く破り捨てた | Q1999=Q-IIIの奮闘記

彼女は僕からの手紙を見る事も無く破り捨てた

 今日、お袋を病院に戻しました。

 思えばこの三日間結構大変でしたね。

 でも色々と試す事も出来ました。

 それで良しとしましょう。

 ただ、まあ疲れましたね。

 私自身も回復して行きたいですが、それを許してくれないスケジュールなので、気合いのステップ踏み出すしか無いです。

 明日また復職プログラムが待っています。

 今度は軽作業が入るみたいです。

 そいつをこなして行かないといけません。

 まあそれは良い事でしょう。

 今までのように行って何もせずに帰って来るだけの状態からは一歩進歩が見えますからね。

 色々と不安要素は有りますが、でもやって行くしか無いです。

 そんな私ですが、状態としてもそこまで良くないです。

 少しまたダウンしています。

 お袋の様子を見たからでしょうね。

 あの状態を見ていると胸が痛みます。

 でもまあ、お袋がお袋がと言っていられないのが現実です。

 先ずは自分を立て直す事でしょう。

 それが出来てやっとお袋の事もクリアー出来ると言う訳です。

 正直お袋の事は自分が何かしても聞く耳を持って貰えない時点でどうしようもないのですが。

 でもそれもお袋が病気を快方に向かわせる事で話を聞いて貰えるようになると思いたいです。

 それを信じます。

 まだまだ超えないといけない壁が有りますね。

 少しずつ崩して行くしか方法は無いでしょう。

 絶望ばかりしていられません。

 私が頑張らないで誰が代わりに頑張ってくれるのでしょうか。

 そういう意味でも奮闘します。

 少しは良い方に転がってくれれば良いのですが。

 中々思うようには行きませんね。

 まあ難しいんです、色々考えるのも。

 そう言えば、今世間で騒がれている脚本家による原作破壊について述べたいと思います。

 私も脚本家の一員なので。

 まあ結論から言いますと、こういうの私は微妙な立場なのです。

 かつてシナリオ講座に通っていた時脚色の練習もしました。

 さすがに相沢友子レベルまではやりませんでしたが、原作が有る物を作品化する際に、技術的に不可能な物や役者のイメージの関係で、改変が求められる部分が出て来る事は有り得ると習いました。

 ただ、私は原作クラッシャーにはなりたく無かったです。

 それは別に脚本に限った話では有りません。

 漫画にしろ小説にしろ私は二次創作という物がそんな好きでは無いです。

 で、脚本に戻ると、私の学校の先生は「原作通りで無いと駄目ですか?」という資料を持って来ました。

 ここは正直難しい所です。

 所詮脚本家は原作のコピーをすれば良いと考える方が多い事も分かります。

 時にはその原作が持つ世界観を大きく損ねる事も有り得るからです。

 その最たる例が、『STARWARS』の凋落振りですね。

 あれも謂わば原作クラッシャーに近い事をされましたから。

 日本のドラマや映画に戻っても、ドラマ化する事で原作者から作品を奪う脚本家や監督なんかはかなり多いです。

 それが良いか悪いかで言えば、私は悪いと思います。

 私の中で何年経っても許せない作品が有ります。

 それがアニメ版の『ぼくらの』です。

 原作版の『ぼくらの』ってもう凄い名作なんです。

 私が思う後世に残したい漫画作品の一つです。

 悪いですが、そこ等の漫画の数倍価値が有ると思っています。

 命とは何か、与えられた力とは何か、そして守りたい物は何か、そういう事を考えさせられる内容でした。

 ところがアニメ版は酷いったら有りはしませんでした。

 それも監督か脚本家かが原作嫌いだから作り直したみたく言っていたのです。

 じゃあ作るんじゃねえよ。

 鬼頭莫宏先生が作り上げた世界を勝手に借りて好きなように改変してそれで良いのかよ。

 もっと言ってしまえばお前等自分で原作を頼らずにオリジナルでやってみろよ。

 そういう話になります。

 結果、アニメ版『ぼくらの』はかなーり酷い作品になってしまいました。

 あの作品も原作が完結する前にアニメ化が進んでしまい、後半確かにオリジナル要素で臨まないといけない作品でした。

 でもオリジナルで無い部分が何処か分からなくなるくらいもう滅茶苦茶でしたね。

 私はどう転んでも、カナには死んで貰うべきだったと思いますし、それでやっとウシロの葛藤が始まると思いました。

 そして確実に要らない要素として挙げられるのが榊原保の存在です。

 と言うか何時から極道の物語りになったんですか。

 ふざけんじゃないよ。

 あれは私と同じように原作をしっかり追って行った友達も批判していましたね。

 彼はモジ戦辺りでもうリタイヤしていました。

 アンコとカンジの安い恋愛物語も邪魔でしたね。

 何でそういう事を入れるかなあ。

 原作のウシロとマチの悲しい恋愛の方を優先して欲しかったです。

 他にも嫌だったのが、キリエ戦での事です。

 私が一番思い入れの有るストーリーだったのに完全に変えられてしまって。

 拒食症のいとこがキリエの死を知り立ち直って行く。

 それが素晴らしかったのに。

 全然原作へのリスペクトが無かったですね。

 脚本家でもオリジナル作品で頑張っておられる方は私は素晴らしいと思います。

 そういう方はまさに本物のクリエイターでしょう。

 でも一度別の方が作り上げた世界を破壊して行くように自分の世界観をぶち込んで来る方は好きになれません。

 今、火中の相沢友子はもう本当に無茶苦茶酷い方なのです。

 頭の中身が恋愛しか無いんです。

 それも悪いですが安っちい恋愛です。

 そういう方に原作を預けるってかなり勇気が要ります。

 そして結果がこの悲しい結末です。

 アニメ化にしろドラマ化にしろ映画化にしろ、その原作が大事にされないならばしない方がマシです。

 ほら『ドラゴンクエスト5ユアストーリー』でしたっけ、あれ見て下さいよ。

 もうやる気有るのかって話でしょ。

 兎に角原作を大事にしない作品を私は幾つか知っていますが、それを許して良いのかという話になります。

 別に二次創作をそんな馬鹿にはしていません。

 例えば今回とは逆で、『僕らはみんな生きている』では私は漫画版も好きです。

 あれも一種原作クラッシャーで、或る重要キャラクターの性別が変えられていたりラストが全く違う物になっていたりと賛否が分かれる部分は有ります。

 でも私は好きです。

 まああの作品は肝の部分は変更を加えませんでしたからね。

 そこは矢張り良いのでは無いかと思います。

 原作クラッシャー物で一番好きなのは『うる星やつら2ビューティフルドリーマー』でしょうか。

 あれも滅茶苦茶な作品で高橋留美子もうぶち切れたという物なのですが、『うる星やつら』として見てしまうと確かに酷いんです。

 だから全く別物と切り離して見るとまあ納得出来ます。

 でも高橋先生も嫌だったでしょうね。

 その気持ちは矢張り汲み取ってあげないといけないと思います。

 何か他人のまわしで相撲を取るって言うんですか、そういうの辞めて欲しいですね。

 矢張り原作者の意志を尊重して欲しいです。

 私だってクリエイターの端くれとして、自分の作品がそういう眼に遭ったら悲しいですし怒ると思います。

 同時に自分はこれからもオリジナル一本で行きたいなと思いました。

 矢張り原作者の権利って今蔑ろにされていますからね。

 それは考えないといけません。

 これを契機に全国の原作レイプをされた方々がもっと見直されるべきだと思います。

 そしてちゃんとテレビ局なり脚本家なりに並ぶ権利を獲得して頂きたいです。

 ここまでの騒ぎになると誰も予想出来なかったでしょうが、これで原作者の地位向上が図られると良いですね。

 それを願っています。

 脚色をするのならば原作者の意見を入れるべきです。

 そこを勘違いしてシナリオライターが手を加えてはならないと思います。

 自己主張したいならば完全オリジナルで勝負して貰いたいですね。