味気(あじけ)なっ……

こんにちは、よしまるです。

 

わたしは本が好きです。電子書籍じゃなくて、リアルな紙の本の方です。

通勤や旅行の際、電車に乗った時は必ず読書をしています。スマホを見たり、音楽を聴いたり……ということはまったくありません。(最近、電車の中で読書してる人、減りましたね。まあ、今は“耳で聴く読書”なんていうものもありますけど……)

 

三省堂書店 有楽町店

 

本が好きなので、もちろん本屋さんも大好きです。休日はかなりの頻度で近所の書店に立ち寄って新刊の棚を見てまわり、興味を惹かれた本を購入しています。ブックオフとかメルカリは極力利用しません。著者さんに印税が入らないですもんね。もう新刊が手に入らない古い本が読みたいときなどには、オークションも含めて利用することがあります。

 

でも、つい先日、「もう行きたくないな」と感じた本屋さんがありました。

それは三省堂書店有楽町店さんです。

 

このお店は通勤ルート上にあるので、時々利用していました。東京駅前の八重洲ブックセンターが閉店してしまったので、なおさら利用頻度が高くなっています……いや、いました。

 

なぜ「利用したくないな」と感じたのかというと、三省堂書店さんが全店でセルフレジを導入したからです。ニュースの記事で確認すると2021年7月から……となっています。コロナ禍の全盛期ですね。

 

『三省堂書店 全店でセルフレジ導入』(2021年7月12日の記事)

 

コロナ禍の頃の“ソーシャルディスタンス”しばりの頃、このお店で東野圭吾さんの文庫本を買いました。自分でバーコードを読み取って、お金を入れて、お釣りとレシートを取って……。さらに、レジの手前の机には本のサイズごとのブックカバー(再生紙製の無料のやつ)が置いてあり、自分で本にカバーをかけて帰りました。

 

この時の感想は「まあ、今どきは仕方ないよね」といったものでした。「3密回避」なんてポスターを政府がつくっていたくらいですもんね。

 

「3密回避」のポスター。もはや懐かしさすら感じます

 

で、先日。久しぶりに三省堂さんを訪問しました。伊坂幸太郎さんの本と、少し古いミステリーの名作(文庫本です)を購入するためにレジへ行きました。コロナ禍も落ち着きを見せた今日この頃ですが、相変わらずセルフレジでした。(そりゃそうだよね)

 

でも、セルフレジ自体はいいんです。時代の流れです。人件費削減です。経費削減です。キャッシュレスです。わたしが「嫌だな」と感じたのは、レジカウンターの内側にいる店員さん達が、お客を案内したり声かけしたりすることもなく、じーっと機械の方だけを見ていたことです。たぶん、お客の操作の不備や、機械の作動上のエラーで、トラブルが起きないように見張っているのだと思いますが……、なんか嫌でした。

 

さらに、お客が自前でブックカバーをかける机のエリアにも若い男性の社員さんがひとり配置されていたのですが、その彼もお客を手伝うわけでもなく、ただ、本にカバーをかける姿を立って見ているだけで……。なんなん??

 

こんなにふれあい(身体的な触れ合いではなく人と人とのふれあいです)がないのなら、それこそAmazonで買った方がいいわ。楽だし。リアルな書店の良さって、お客にセルフで会計させる姿を店が眺めていることじゃないと思うんだよな……。

 

自分の気持ちをなかなかうまく文章にすることができませんが、とにかく「また行きたいな」とは思えない書店体験でした。三省堂書店さん、セルフレジの導入でかえって損してるんじゃないかなー。あくまでもわたしの主観ですが。店員さん達にしても、お客とのふれあいがなくなった戸惑っているようにも見えましたもん。「どうすればいいの?」的な。これももちろん主観です。

 

ひとことで言えば「味気なっ!」という感じでした。

 

今後もセルフレジとか配膳ロボとか、どんどん増えるんでしょうね。なんだか嫌です。主観ですが――。