【言志耋録 62条より】
情の発するには緩急有りて
忿慾(ふんよく)を尤(もっと)も急と為す
忿(ふん)は
猶お火のごとし
懲(こら)さざれば
将(まさ)に自ら焚(や)けんとす
慾(よく)は
猶お水のごとし
窒(ふさ)がざれば
将に自ら溺(おぼ)れんとす。
損の卦(け)の工夫
緊要(きんよう)なること
此(ここ)に在り
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人が感情を発動する場合を考えると
緩やかなものと
急なものとがある
そのうちで
最も急なものは
怒りと情欲である
怒りは火のようなもので
これを打消さないと
自分自身を焼いてしまう
また、情欲は
洪水のようなもので
これをふさがないと
自分が溺れてしまう
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『易経』損卦の象伝に
「山下に沢あるは損なり
君子もって忿を懲し
欲を窒ふさぐ」
とあるが
この工夫は
まさにここに
緊急な点があるのである
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あなたは
怒りに焼かれず
情欲に溺れず
自分の感情を
みつめることができます