年間ワークショップ、毎講義とても楽しく受講させていただきました。
私自身が演劇の学術的な素地がない状態での参加だったので不安もありましたが
スタニスラフスキー・システムを資料やパワーポイントを活用して分かりやすく解説してくださり
今まで舞台上でなんとなく感覚として得ていた諸々が言語化されていく過程がとても爽快でした。
クセになりそうです。
講義だけでなく
鐘下さんや受講生との社会的な(時にはとてつもなく個人的な)問題に対して意見を交わす場面も多く
受動的に学ぶというよりも
能動的に意見を発信することが許されている空間が心地良かったです。
また、私の場合は今まで一体なにを信じて芝居をしていたのかしらと
ある種のスランプ・迷走状態だった事もあり
自分のこれまでの戯曲への取り組み方、演劇への向き合い方を振り返り
突破口を模索するには最適の環境でした。
年間ワークショップを通して、いち役者としての自立の方法を学び
演じることを生業とする上での支柱を得られたというのが率直な感想です。
正直なところ、鐘下さんの演出作品を観てワークショップ受講を決めたので、鐘下さんから直接演出を受けたかったという心残りはあります。
またワークショップのサテライト公演が復活する際には再度オーディションを受けて挑戦させていただきたいと思います。
撮影:横田陸人