演劇企画集団THE・ガジラ 鐘下私塾

演劇企画集団THE・ガジラ 鐘下私塾

演劇企画集団 THE・ガジラ 年間ワークショップ。

★★★最新情報★★★

現在、YouTubeにて鐘下辰男による『ガジラ特別講義』を連続公開!
URLはこちら⇒https://www.youtube.com/channel/UCPaIRYp-87uPq8Fv6r6ThhA
2年連続で参加しました。各年、俳優としての現場3本程度とプロデュース・演出部の仕事3本程度を挟みながら通いました。
WSによって受けた影響について書きたかったんですが、後半はもはやぼやきです。よくわからんかったらすみません!

ここ数年、俳優をやっている時。
「自分はできていない気がする・わかっていない気がする」という感覚をおぼえることが度々ありました。しかし、その違和感を直視しきれずに活動を続けていました。
結論から言うと、その「できてない気がする/わかってない気がする」は、二年をかけて「やはりできてなかったんだ/わかってなかったんだ」に変わりました。ガジラのおかげで直視することとなりました。

また、ここ数年、俳優以外の時。
日々を自分の外側だけで受け流している感覚(この言葉はそこまでしっくりきてない)がありました。その結果誰かと繋がっている感覚や、本当に今この瞬間を生きている感覚が薄く、しかしそれをどうすることもできずにいました。これもまた、ガジラを過ごす中で直視することになりました。

見ていなかった部分に目をむけるようになりました。自分にはとても苦しく、重要で必要な時間でした。



『真の人間/瞬間』を舞台上に乗せるために、必要な思考回路や心・体・言語能力というものがあるとして。
『真に日々を生きる』ために『真に誰かと繋がる』ためには、同じ物が必要なのかも、と考え始めています。
そこが不十分であるためにこうなったのだと思うことが、ここ数年演劇の現場でも、実生活でも多々ありました。ずーっとありました。

『舞台上において真に生きた人間を立ち上げるためには』
そして
『実生活において真に生きるためには』
今はこれが頭の中にうずまいています。
二年間でぶつかってきた情報の量と深さが自分の許容量を越えた感じがしています。
それでも去年感じた『変化のフェーズ』に足を踏み入れていることもなんとなく感じています。
(https://ameblo.jp/the-gazira-ws/entry-12869960657.html)

変化は、このまま潜り続けた先にあるのか、手放した先にあるのか、それとも葛藤だけが続くのか…。
ヒントは、
「そばにいる人」
「どれほど好きか」
「正直であること」
「信じる力」かなあ。。。。
あとは、「オリジナル」がもっとも重要かもしれない。


ここは、こんなよくわからんことを考える俺のことも受け入れてくれる、人間を面白がってくれる場所です。
表現活動においても、実人生においても、「できてなくはない、でも何かが足りない」と思う人、一度覗いてみてください。

2年間、キャパを超えた体験でした。迷ってる人は、とにかく四日間に行ってみて。


カンキの為だけのメモ


参加出来なかった期間は多かったけど、それでもガジラに参加して本当によかった。


中でも「紙風船」に取り組めたことは俺自身、芝居を続けていく上でとても大きな体験が出来た。

具体的には、相手役との関わり方の姿勢が変わった瞬間を作れたこと。

まだまだだけれど、自分の中で感覚として味わえたのは嬉しい。


敢えて今までと新しい感覚を言語化すると

一方通行

喋りながら観察してない

喋った後も意識は相手に触れようとする


まさに、見てるのに見てない問題!

今後、あの時間をもっと増やしていきたい。


↑これは芝居、沢山ある中の実技面の特に大きな収穫


一番の大きな収穫は鐘下さんとの出会い。

「えんげき」とか「えんぎ」とか「はいゆう」について1年色々な角度から考える。

でもカッコイイ大人と出会えたことが一番の財産になった。

どんな大人になりたいか、どう生きていくのか、、それが結局どんな俳優になるかに繋がるから。


俺の合言葉は「くだらない大人になりたくない」


キクチカンキ






年間WSを終えて

『参加して本当に幸せでした。』
約1年過ごした時間を振り返って、最初に浮かんだ感想でした。

本当に満ち足りた、素敵な時間だったと思います。

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振り返ると鐘下さんを知れたのは、4年前のことです。

観劇した舞台に千葉哲也さんが出演されており、千葉さん→THE・ガジラ→鐘下さんという流れで知ったのがキッカケでした。

鐘下さんを知れたのはいいものの、仕事の関係で中々ガジラのWSへ参加する機会を逸していましたが、昨年やっとタイミングが合い、4日間の短期WSに申し込むことにしました。参加してみると、演劇に長く触れている方が多く、自身の経験の浅さに萎縮していたと思います。

それでも鐘下さんの講義は経験問わず、とても分かりやすく、そして誰でも一緒に探究できる時間でした。

シアターゲームにはじまり、スタニスラフスキー・システム、『俳優の仕事』など年間WS参加へのオーディションも兼ねていると分かっていながら、WSそのものをとても楽しむことが出来ました。

最初は4日間の参加だけで、私には充分だと思っていたけれど、もし機会があるのなら、もっと鐘下さんから学びたいと思い、4日目、年間WSへの参加を希望しました。

光栄なことに年間WSへの参加が決まったとき、嬉しさとともに、約1年、私は続けられるのだろうかととても不安に思っていました。

そんな期待と不安が交じる中、初日の講義が始まりました。

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初日の講義はなんと「日本の教育」について。

まさか教育の観点から、講義が始まっていくとは露ほども思っておらず、とても驚きました。

特に印象深い講義は『宮城野』の戯曲読解です。最初、戯曲を読んだときの印象と、鐘下さんの読解を聞いた後での印象が、全く違っていて。「読解」とは何たるかを痛感した時間でした。

鐘下さんの「読解」を聞いたとき、本当に感動したんです。ぜひたくさんの方々にこの講義内容を聞いてもらいたいと思ったほどです。

鐘下さんの講義形式は、ただ受講生が聞くだけでなく、鐘下さんから常に質問が投げかけられます。

鐘下さんは「演劇は◯か✕を探すのではないこと」を繰り返し仰られました。お互いがそれぞれに何を考えるのか、意見を言い合って講義が進められていきます。

私はつい正解を出さなきゃ!と思ってしまうため、正解を出さなくていいという、この講義の場は居心地が良かったです。

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そして、『紙風船』です。
この作品は私にとって大事な作品となりました。

この作品も最初はある夫婦の日常が描かれているのかな?と思っていたのですが、よくよくセリフを見てみると、なぜここでこんなことを言うのだろう?なぜそんなことをするのだろう?と疑問が湧き出てきました。

鐘下さんの読解を共通認識として、その疑問を個々で、夫婦で、全体で考え、各夫婦役にてそれぞれの紙風船を作り上げていきました。

さらに夫婦役が決まってからは、それぞれイス稽古を見合って、FBの場も出来ました。

個々の感想だったり、質問だったり、受講生それぞれの観点を知れて、とても楽しかったです。

自分が演じる作品をお客さん目線で観るという、俯瞰的視点を体感できたと思います。

約3ヶ月ほど時間をかけて、紙風船に取り組みました。作品への理解のため、作中に出てくる浜離宮や鎌倉などを巡りました。

私には初めて立ち寄る場所ばかりで、半ば小旅行な気分でしたが、岸田國士が見た景色を知ることができて、より作品に熱中できたと思います。

岸田國士を知るため、岸田國士についての本も読みました。これ程一つの作品に向き合って、時間や熱量をかけられたことはとても大切なことでした。

また、5日間の集中稽古では、人生で感じたことがない身体と心情の変化がありました。こんな状態になるものかと、自分でも知らない自分を発見出来ました。



試演会の当日まで、まだまだ『紙風船』という作品はもっと考察できるのだと強く感じました。

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このWSに参加しなければ、発見できなかったことがたくさんあります。たくさんの気付きをいただけて、鐘下さんをはじめ、12期のみなさん、そして助っ人の新垣亘平くん、依田雄斗くんには感謝が尽きません。

この12期のみんなとだったから、夫役の新垣亘平くんとだったから、私は紙風船に取り組めました。だから、今後、私が紙風船を演じることはきっとない、演じられないと思います。それほど、人生にとって意味のある、大切な経験となりました。



年間WSを終えて、毎週会えていたみんなと会う機会が無くなりました。
とても寂しい思いです。

寂しいだなんて、大人になって久しく感じていなかった感情で…

このWSが私にとって占める割合が大きかったんだと、この感想を書きながら強く感じています。

私の性格から、これからもお芝居に不安や迷いを覚えると思います。

そんなとき鐘下さんや亘平くんからいただいた「もっと自信をもって!」という言葉。

不安になって、下を向きそうになったら、その言葉を思い出して、上を向き直そうと思います。

もし、ここまで読んでいただいた方で、WSへの参加に迷われている方がいれば、ぜひ4日間の短期WSだけでも受講を検討いただければと思います。あなたにとって有意義な時が過ごせることを約束出来ると思います。

最後に長文・散文失礼いたしました。
私は幸せでした。
WSに関わられた、すべての方々へ最大の感謝を込めて。

国生 理央奈