こんばんは、はるとです。
きょうは、物語じゃなくて、
ちょっと実用的な話をさせてください。
「もう辞めると決めたのに、
その一言だけが、どうしても言えない」
そういう相談、本当に多いんです。
上司の顔を見ると、
「お時間いいですか」まで言って、
「あ、やっぱり大丈夫です」に化ける。
これ、あなたが弱いからじゃありません。
私はこれまで、
300人くらいの退職に立ち会ってきました。
元は営業の管理職で、
いまは転職エージェントです。
その中でいちばん多かった相談が、
「どう切り出せばいいか分からない」でした。
転職先が決まっている人でも、
最後のこの一歩で1ヶ月フリーズします。
だから今夜は、
角が立たない切り出し方を、
順番に置いていきますね。
まず、いちばん大事な準備から。
辞める理由を、立派に用意しないこと。
みんな「上司を納得させる理由」を探して、
そこで力尽きるんです。
でも、いりません。
退職の理由は「一身上の都合」で、
法的にもじゅうぶんです。
それ以上を説明する義務は、
あなたにはありません。
むしろ本音を丁寧に話すほど、
「じゃあそこを直すから」と、
引き止めの糸口にされてしまう。
理由で戦わない。
これが最初のコツです。
次に、タイミングと相手。
伝える相手は、
直属の上司ひとりが先です。
いきなり社長でも、
先に同僚でもありません。
順番を飛ばすと、
それだけで角が立ちます。
そして、繁忙期のど真ん中は外す。
月末の締め日や、
大きな納品の前日は避けましょう。
内容は同じでも、
「このタイミングで言うか」で、
心証が変わってしまうから。
あと、口頭が先、メールは後。
いきなり退職届を机に置くと、
売られた喧嘩のように受け取られます。
まずは口で伝えて、書面はそのあと。
では、肝心の最初の一言です。
いきなり「辞めます」から入らない。
まず、こう言います。
「ご相談したいことがあり、
少しお時間をいただけますか」
これで、二人になれる場を作る。
そして本題は、短く。
「私事で恐縮ですが、
◯月末で退職を考えております」
これだけでいいんです。
言い訳も、長い前置きもいりません。
短いほうが、覚悟が伝わります。
退職日は、自分から先に出すこと。
「いつがいい?」と相手に委ねると、
そこから引き延ばしの交渉が始まります。
「◯月末で」と、こちらから置く。
以前、こんな相談者がいました。
30代の女性で、
「上司の顔を見ると涙が出そうで言えない」と。
だから私は、
「セリフを紙に書いて、
ポケットに入れて行きましょう」と伝えました。
後日、彼女はこう言いました。
「紙、一度も見なかったんです。
でも“ある”ってだけで、言えました」
言葉のお守りは、案外きくんです。
さて、ここからが本番。
引き止められたとき、です。
「君がいないと困る」
「せめて後任が育つまで」
「ここまで育てたのに」
情に訴えられると、心が揺れます。
でも、思い出してください。
それは、あなたを責める言葉じゃなくて、
会社が困るという、会社側の事情です。
だから、こう返します。
「本当にありがとうございます。
ですが、もう決めたことなんです」
感謝は伝える。
でも、結論は動かさない。
ここで一度でも「検討します」と言うと、
交渉は振り出しに戻ります。
優しさと意志は、両立します。
そして、これだけは覚えておいてください。
もし「辞めさせない」と言われたら。
「損害賠償だ」と脅されたら。
それは、あなたがおかしいんじゃなくて、
会社の側がおかしいんです。
退職は、法律で守られたあなたの権利です。
基本的に、申し出れば辞められます。
どうしても話が通じないなら、
労働基準監督署や退職代行を使っていい。
ひとりで抱えて、
違法な引き止めに屈する必要は、
まったくありません。
最後に、いちばん伝えたいこと。
辞める側の人ほど、
なぜか罪悪感でいっぱいになります。
でも、引き継ぎを丁寧にやって、
お世話になった人にお礼を言う。
それさえできれば、じゅうぶん誠実です。
紙に書いて、ポケットに入れて。
繁忙期を外して、上司ひとりに、短く。
大丈夫。
ちゃんと、言えます。
では、また明日。
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【今日のブログのおまけ】
「辞めたあと、どこへ行くか」も、
本業のサイトにまとめています。
元面接官として、
転職サービスを実名で辛口レビュー中です。
・「辞めたあと、どこを頼ればいいか分からない」人は
・自分に合う転職先を、じっくり見比べたい人は