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前回の本欄ではユーゴスラビアの分裂危機をお伝えしましたが、同じ欧州で、しかも「欧州の十字路」として知られるベルギーが、いま南北分裂の危機を迎えています。
ベルギーは歴史的に産業革命をいち早く達成した南部(ワロン地域)が優位な地位を占めていましたが、現在では遅れて産業化され、外資の誘致にも成功している北部(フランダース地方)と立場が逆転。
南部はフランス語、北部はフラマン語(ベルギーで使われるオランダ語)が日常語として使用されていることもあり、経済格差と言語の違いを原因とする南北対立がしばしば発生していました。
そこに、今年6月10日に行われた総選挙が決定的な亀裂を与えます。
北部オランダ語圏の利益を訴えるキリスト教民主フランドル党が第一党となったものの、過半数には届かず。フラマン語圏の権利拡大を要求しながら連立交渉が続いていますが、選挙から5ヶ月以上たっても交渉はまとまらず、政治空白が止まりません。
これでは南北が分裂してしまうのでは・・ と近隣諸国からも心配されていますが、国境を接するフランスとオランダでは国民の半数が「分裂→自国と合併」を支持しているとか。
ビールや名作文学の舞台として知られるベルギーが、本当に消えることになるのでしょうか・・
◎ベルギー情勢にやきもき?=海外メディアも関心(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2007112900106
◎ベルギー、2大言語圏の融和目指すイベント開催(AFPBP)
http://www.afpbb.com/article/politics/2315566/2379886
◎ベルギーの政治空白、過去最長を更新――南北の地域対立で(日経新聞)
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20071107D2M0702307.html
◎ベルギーの言語対立政治にも影響、空より高い言葉の壁(AFPBP)
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2314407/2370376
◎政治空白が長期化=次期首相候補の資質に批判-ベルギー(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200711/2007111200458
◎仏蘭国民の半数が合併支持=ベルギー「分割」なら-世論調査(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200711/2007111300053


