なしくずしの九月
高校1年の2学期に入る前の日か、前々日か。
僕は転校した。
夏休みは普通に部活をやっていたから
同じ部活の親友はびっくりしていた。
僕はさみしくなって
電車に乗って会いにいった。
担任の先生が気を使って1冊の本をくれた。
外国の詩人か、哲学者の本だった。
何度かトライしてみたけれど
ささくれ立った僕のこころには届かず
その後何年か本棚に飾り
引越しのタイミングかなんかで棄ててしまった。
岩波文庫。
当時はオブラートのようなカバーがしてあった。
タイトルも作家もわからない。
その本が、いま、とても読みたい。
「フジシロ」先生という名前だったと思う。
「藤城」かな。
数学の先生。
加古川東高校。