雨の日は電車が遅れることがよくある。
忘れずに傘を持って、ちょっと早めに家を出た
。
マンションを出たら、雨
は止んでいた。
しばらく行くと黄色い帽子をかぶった小学生の男の子
と向かい合う。
そして前に進み、最初の角を曲がる前に、
自分の身体のバランスがいつもとおかしい
ことに気づいた。
片方の手
が異常に軽い。
そうだ、弁当
を持って出るのを忘れていた。
あわててマンションへ戻り、
まっつうの部屋の番号を押し、妻に開けてもらった
。
エレベータで上がり、部屋に入ると、
娘が駆け足
でニコニコ
しながら、弁当を玄関まで運んでくれた。
助かった。
弁当箱をバッグに入っている紙袋に入れながら、
エレベータを降り、マンションを出た。
マンションから出てしばらくのところで
今度は小走り気味
に片手に黄色い入れ物を持って
さっきと同じ小学生の男の子と向かい合った
。
「忘れ物を取りに帰ったんだな」
と思った
。
きっとその子も同じことを思っているに違いない。
